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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第二百五十六話 寝返り
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和むなあ。こいつを自治領主の座から蹴り落としたのは俺なんだがそんな事は欠片も感じさせない。お互い仲良さそうに話している。どっちの性格がより悪いのか、お互い相手を指さすのに何の躊躇いも感じないだろう。第三者に確認すれば首を傾げるだろうな……。

「良くここの番号が分かりましたね」
『まあ、帝国の重要人物の連絡先は一通り押さえて有ります』
「なるほど、流石、いや当たり前の事なのでしょうね、貴方にとっては」
『ハハハ』
ルビンスキーが朗らかに笑った。俺も声を合わせる。

「同盟の重要人物も、ですか」
『まあ、そうですな』
ルビンスキーがさりげなく自慢をした。阿呆、こっちは世辞を言ったんだよ、あまり好い気になるな。

『そうそう、結婚されたと聞きました、おめでとうございます』
「有難うございます」
『お美しい奥様だそうですな、ただミュッケンベルガー元帥と同居と言うのは大変ではありませんかな』
声に僅かに揶揄するような響きが有る。しぶといな、何時になったら本題に入るんだ。

「そんな事は有りません。私も義父も良く理解しあっています」
『それは素晴らしい』
嘘じゃないぞ、俺とミュッケンベルガーの関係は良好だ。最近孫の顔を見たがるのは困ったもんだが。もっとも俺に直接言ってきた事は無い、ユスティーナに言っているようだ。

ルビンスキーが俺をじっと見ている、俺も相手を見た。ルビンスキーがフッと笑みを浮かべる。ようやく話す気になったか……。
『そろそろ本題に入った方が良さそうですな』
「そうですね、挨拶はこの辺にしましょう」
『……』

また俺をじっと見ている。焦らすよな、それとも俺を観察しているのか……。
『六月十日、広域捜査局のアルフレート・ヴェンデル捜査官と会われるそうですな』
「……アルフレート・ヴェンデル、……ああ、地球に行った捜査官ですね。ええ、会って地球の話を聞くことになっています。それが何か?」
ルビンスキーと地球教は切れてはいない、まだ繋がっているらしい。だがここで切ろうとしている……。そういう事かな。

『お止めになった方がよろしいでしょう。閣下の御命が危うい』
「……」
『信じられませんかな』
「いえ信じますよ、やはり彼は地球教に取り込まれましたか。内乱以降、地球教徒は何度か私を殺そうとしている……」
ルビンスキーが大きく頷いた。地球教だけじゃないよな、お前だって俺を殺そうとしたはずだ。

『ご存知でしたか、となると今回アルフレート・ヴェンデルと会われるのも……』
「まあそうです、確証が有りませんでしたのでね、試してみようと思ったのです」
『危うい事をなされる』
少し違うが、まあ誤解させておこう。

「貴方がここに連絡してきたという事はフェザーンと地球教は裏で繋がっている
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