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剣の丘に花は咲く 
第七章 銀の降臨祭
プロローグ 手紙
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前は救ってくれたんだ。

  これをお前が読んでるってことは、オレは死んでいるというわけだが。

  多分、オレが死んだ理由は、逃げなかったからじゃないかと思う。

  お前に会う前のオレならば、自分が死ぬような状況になる前に、さっさと逃げ出していただろうけど。

  お前のおかげで変われた今のオレなら、誰かを助けるため、例え自分が死んでしまうとしても、逃げることは決してないからな。

  お前に出会わなかったら。

  お前に救われなかったら。

  オレが変わらなかったら。

  オレが死ぬことはなかっただろう。

  だが、『私』は死んでいた。

  シロウ……オレは、お前のおかげで『私』として死ねたんだ。

  ……本当に感謝しているよ。     








  もし……あんたが、オレを死なせたことを後悔してるのなら……さ。

  強くなりな。

  誰よりも……。

  何者よりも……。

  あんたが良く言っているように……全てを救えるだけ強く。

  強くなりな。

  誰も彼も救えるように……。

  全てを救って……自分も救えるほどに……。

  強く……。

                                     ヒサウ  』



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