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ハイスクールD×D 万死ヲ刻ム者
第五十九話 開始
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ります!!」

「私達で囮になります!!」

二人の意気込みに、頷くとその場を離脱した。闇慈はそれを追おうしたが二人がそれを阻む。

「「貴方の相手は私達です!!」」

「こっちにも時間がないからな・・・痛みを知らずに終わらせてやる」

闇慈は由良との距離を一瞬で縮めると黒いオーラを纏った右手で頭を掴んだ。そしてそのまま自分の魔力を由良の頭に注ぎ込み脳内に抑圧をかけ、眠らせた。それまでの動作、約1,5秒。そして由良は緑の光となって消えた。

「由良!!」

巡は由良が一瞬でやられたことが分かると闇慈の死神姿に恐怖を抱いた。闇慈はすぐに巡にターゲットを変えると、持っていた日本刀を動揺している間に叩き落した。そして動きを縛る。

「君は確か・・・巡だったな?君にはさっきのルークとは違った落とし方で落としてやる」

「ひぃ・・・な、何をするの?」

「君には『夢』を与えてやる・・・[催眠眼]『チャーム』!!」

闇慈の真紅の瞳には何時もの逆五芒星ではなく、木の輪廻模様が刻み込まれた。そしてそれを見た巡は眼の光が無くなり、表情が恍惚となった。そしてそのまま地面に倒れ込むと目を閉じ寝息を立て始め、由良同様に光に包まれ消えた。それを見ていた祐斗は闇慈の元に駆け寄った。

「闇慈君。彼女に何をしたの?」

「彼女は『夢』を見ている。自分の『欲望』の夢を」

「欲望の・・・夢?」

「早い話。催眠術みたいなものだ。じゃあ俺は行く。何かあったら連絡を」

「分かった気をつけてね?」

「ああ!!」

闇慈は翼を具現させるとそのまま飛び立った。まだ勝敗の行方は分からない。

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