番外 リオINフロニャルド編
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声をだすコロナと、それをなだめるヴィヴィオ。
「とりあえず、抵抗しない方がいいようです。彼らもそこの彼女を守っているだけのようですし」
そうアインハルトさんが言う。
少しすると騎兵が割れて、その奥から翠の少女を引き連れたキャロさん似の少女が進み出てくる。
「私はビスコッティ共和国領主ミルヒオーレ・フィリアンノ・ビスコッティと申します。異国の人。どうやら突然の来訪のようですが、いったいどういったご用件でしょうか」
キャロさん似の少女の名前はどうやらミルヒオーレさんと言うらしい。
「すみません。あたし達もどうしてここに居るのか分からないんです」
皆この状況に混乱しているみたいだからあたしが代表して答える。
「そうなのですか?」
「眩い光に包まれた後、気が付いたらここに居たんです」
「そうなのですか。元の場所へは帰れそうですか?」
えっと…どうだろう?
「少々お待ちください」
そう断ってあたしはヴィヴィオ達に向き直る。
「ねぇ、帰れるかな?」
「まずここがどこか分からなければ転移魔法も使えないよ」
「ここはビスコッティ共和国って名前らしいよヴィヴィオ」
「国の名前じゃなくて世界の名前です」
そう、アインハルトさんが言った。
「あ、そうだね」
再びあたしはミルヒオーレさんに向き直る。
「あの、この世界の名前ってなんて言うんですか?」
あたしのこの問いに答えたのはミルヒオーレさんではなくて、隣に居た翠の髪の少女、エクレだった。
「お前らは何も知らないんだな。ここはフロニャルドだ」
むかっ!
あたし、あの人嫌いです。
それでも名前は聞けたからヴィヴィオ達に向き直る。
「フロニャルドって言うらしいよ」
「フロニャルドですか…」
「アインハルトさん知ってるの?」
「いえ、知りませんが」
ヴィヴィオが期待を込めて問いかけたが、すぐさま否定するアインハルトさん。
「と言う事は、帰れないって事?」
若干悲壮感漂う表情でコロナが言った。
「だねぇ」
「ちょっとっ!リオっ!どうしてあなたは余裕そうなのっ!?」
大声を上げたコロナ。
コロナの心情も分かるんだけどね。
「……二度目だからかな」
「二度目?」
どういう事ですか?とアインハルトさん。
「昔、と言っても三年位前の事だけど。あたしは1人で言葉も通じないところに転移したことが有ったからねぇ」
「え?」
「そんな事があったの?」
驚くコロナとヴィヴィオ。
「それで。その時はどうしたんですか?」
冷静に問いかけたのはアインハルトさんだ。
「管理局からの助けが
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