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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第百九話 暗黒の支配者
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              第百九話 暗黒の支配者
ダカールの一角。既にダカールのすぐ北にまでザフトが迫ってきていた。
「チッ、ネオ=ジオンがいなくなったと思ったら今度はザフトかよ」
街を巡回している兵士達がぼやいている。
「楽にならねえな」
「全くだぜ。敵の指揮官のな」
「ああ、バルトフェルドって奴だろ」
「あのおっさんかなり手強くてな、前線じゃ苦戦してるらしいぜ」
「じゃあここも危ないかな」
「さてな、ミスマル司令もいるし大丈夫だと思うがな」
「どうかね」
「まあいざとなったら神ファミリーのキングビアルもいるからな。何とかなるだろ」
「そうか、困った時の何とやらだな」
「そういうことだな」
そんな話をしながら街を見回っている。そんな一角にあるバーの中に一人の白いスーツの若い男がいた。
彼はカウンターに座りバーボンのグラスを持っている。時折それを粋な動作で飲みながらにこやかに笑っていた。
「おや、兄さん」
そんな彼にバーテンが声をかけてきた。
「何かやけに上機嫌だね」
「待っている人がいましてね」
彼は笑いながらそれに答えた。
「それでですよ」
「彼女かい?」
「いえいえ」
だがそれは右手を横に振って否定した。
「じゃあ仕事か」
「そういうことです。そろそろ来る頃だと思いますが」
「やばい仕事じゃないだろうね」
「さてそれはどうでしょうね」
悪戯っぽく笑ってバーテンに顔を向けた。
「そんなに僕が怪しく見えますか?」
「そうだね」
バーテンはそれに応えて彼を見た。それから考える顔をして述べた。
「いい悪いに関わらず何かでっかい仕事をしているね」
「ふふふ」
それには笑って否定も肯定もしなかった。
「それ絡みだね、今も」
「よくおわかりで」
「まあこの仕事してたらね」
彼はグラスを拭きながら言った。
「何かと読めたりするんだよ」
「そうみたいですね」
「じゃあ話はここでかい?」
「いえ、お酒はもう堪能させて頂きましたので」
彼は言う。
「また別の場所で」
「そうかい、じゃあいいさ」
「はい」
男はそのままバーボンを飲んでいた。ボトルを開けたところで店に青く長い髪の漆黒のスーツの男が姿を現わした。
「来ましたね」
男はそのスーツの男を見て面白そうに笑った。
「イングラム=プリスケン」
それは確かにイングラムであった。彼はゆっくりと男の方にやって来た。
「ここにいたのか」
「探されましたか?」
「いや、気でわかった」
イングラムは男にそう返した。
「だから然程探しはしなかった」
「左様で」
「どうする?ここで話すかそれとも」
「場所を変えますか」
男は軽く笑ってイングラムにそう言った。
「ここじゃ何ですから」
「わかった。では」
「はい」
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