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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第八十六話 それぞれの思惑
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                第八十六話 それぞれの思惑
「そうか、ジェリル=クチビが」
ドレイクはギリシアでの戦いのことをウィル=ウィプスの艦橋で聞いていた。
「そして死んだというのだな」
「その通りでございます」
報告する部下がそれに応えた。
「ハイパー化というのだな」
「はい」
「オーラ力が暴走してか」
「どうやら。アレン殿とフェイ殿の話によれば」
「そしてあの二人は帰っているのだな」
「はい」
部下はまた頷いた。
「御会いになられますか」
「いや、いい」
だがドレイクはそれは行わなかった。
「二人には次の戦いまで休むように言っておけ」
「わかりました」
「次の戦いも激しくなるだろうからな」
「ウィーンですか」
「そうだ。ビショット殿とショットにも伝えておけ」
「戦いのことを」
「あの二人のことだ。そうおいそれとは動かぬ」
彼にはビショットとショットのことがよくわかっていた。
「目の前に餌を出さぬ限りな」
「その餌は」
「これからのことだ。何、利益には五月蝿い連中だ」
彼は言った。
「それを見せてやれば動くだろう。だがそれは」
「仮初めの餌ですか」
「ジャマイカン殿にはもう話はついている。この戦いを退けることが出来れば」
「欧州を我等の手に、ですな」
「そう、そしていずれはこの地上を」
彼の野心は膨らんでいた。
「私の手の中に収める。よいな」
「はっ」
「だが一つ気になることがある」
「気になること?」
「あのブルーコスモスという連中だ」
「何でも商人ということですが」
「だが只の商人ではないな」
「政治家でもある、と」
「戦士ではないがな」
ドレイクはそれも読んでいた。
「それなりに狡猾で抜け目のない連中の様だな」
「はい」
「だが所詮器が小さい。あのアズラエルという男は気にはしなくてもよい」
「駒としてはどうでしょうか」
「悪くは無いが所詮は使い捨てだ」
ここはジャミトフやバスクと同じ見方をしていた。
「ああした輩は捨て所が肝心だ。キリのいいところで捨てるに限る」
「問題はその場所であると」
「そうだ。あの様な軽い男より注意すべきは」
「わかっております」
「その為の餌だ。よいな」
「はっ」
ウィル=ウィプスはゆっくりと南下していた。その動きはロンド=ベルにも伝わっていた。
「ベルリンからウィル=ウィプスが南下してきています」
シモンはアルビオンの艦橋でそう報告した。
「そしてパリからゲア=ガリングが」
「プラハからはスプリガンが来ています」
「そうか、遂にか」
シナプスはパサロフの話も聞いてブリッジで頷いた。
「バイストンウェルの者達も動いてきているか」
「オーラバトラーもかなり動員されています」
「ティターンズはど
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