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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第一章
七話 始まりへ
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さて、翌日の事である。朝は過ぎ、昼も過ぎて夜。クラナとヴィヴィオそしてなのははすぐ近所の市民公園の中。公共魔法練習場と言う名の、夜間照明付きグラウンドに来ていた。この練習場の照明は夜十時まで点灯しているため、夜でもきっちり練習を行う事が出来る。
ちなみに、このミッドチルダは時空管理局の影響力が強い為か税率は少々高めだ。まぁ実際の所、しっかりと公共への投資とやらは出来ているようだが、それでも一部、貧富の差は有ったりするのが現状ではある。
とは言え、人が人として生きている限り格差云々を無くすことなど不可能なのだから、あまり深く考えても仕方の無い問題では有るのだが。

さて、そんな暗い話題はともかくとして、現在クラナとヴィヴィオがどうしてこんな場所に居るかと言うと……言うまでも無い。彼等にとって初めての協同練習の為だ。まぁとはいっても、実態は唯妹(ヴィヴィオ)の練習に上級者の(クラナ)が付き合うと言うだけなのだが。それがこの家族にとってはどれほどの事かは、此処まで読んで下さった読者諸君ならば分かっていただける物と思う。

正面に立つクラナに対して、ヴィヴィオは緊張した面持ちで向き合う。ちなみに昨日の練習は、ヴィヴィオの一連の練習をクラナが“ただ見ている”だけで終わった。今日、クラナは夕食を食べ終えて突然、「公園の練習場行くぞ」と言いだしたのだ。なお、その際にクラナ自身がなのはに監督を頼んだ。おそらくは教導官としてのアドバイスをもらおうと言った所だろう。ちなみになのはは、驚きつつも少し嬉しそうにそれを了承していた。クラナに久々に自分から頼みごとをされた事が嬉しかったのだ。

「……やるのは試合だっけ」
突然クラナの方から話しかけられ、ヴィヴィオは焦った。慌てて答えたためか、声が上ずる。

「え、あ、う、うん。じゃなくて、はいっ!」
別に敬語で有る必要は無いのだが、なまじ今までが今までで有った為にヴィヴィオは自然と敬語に言い変えてしまう。そんな娘の様子を、なのはは少しだけ悲しそうな表情で見た。ずっと昔の彼等二人の姿が、今の姿と対比するように彼女の胸の内では映し出されていた。
と、クラナが懐から何かを取り出す。と言ってもなんてことは無い。それは一本のペンライトだった。

[どうもです!]
「あれ?アル……?えっと……セットアップ?」
[はい!今回から練習は、本番と同じく試合形式で行います!基本的には相棒の方からは打ち込みませんので、ヴィヴィオさんは思いっきり相棒に打ち込んで行って下さい!相棒に一撃でもクリーンヒットさせる事が出来れば一本と言うルールで、何本やるかは残り時間やその他によって決定いたします!ちなみに、ヴィヴィオさんの体力が辛くなるか、時間目一杯になれば終了です!OKですか?]
「うん」
聞かれて、ヴィヴィオははっきりと
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