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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜
BFO編ーダブル・マーシャル編ー
33.新たなる世界
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ル》というスキルがあるだけの世界。

「クッソ........せめて手刀ぐらいあればな」

その言葉に少し引っかかるところがあった。

(......手刀)

逃げるのをやめ、三人と対峙する。

「お、ようやく逃げるのをやめたか。死ぬ覚悟が出来たみたいだな」

俺は両手の指を伸ばし、刀のような形をとる。

「いくぞ、お前ら!!」

三人が同時に攻め込んでくる。一人の男が飛びついてくるのに合わせ膝を曲げ体勢を落とし、相手の懐に侵入。そして、そのまま地面をおもいっきり蹴っ飛ばし、左手の手刀を相手の懐に叩き込む。

手刀上位剣技《太刀風》
相手は、うめき声をあげながら地面に倒れる。

「痛ぇ!」

太刀風を放った左手が痛む。
それもそのはずだ。相手は、薄いとはいえ防具をつけているのに対して俺の手刀は光を纏っておらず、ただの腕だ。つまり、俺は生身で防具に突っ込んだのと変わりがない。

「........クッ......」

残る敵の数は二人.......
俺が手刀を使える限界は後、二回が限度だ。一人、一発計算でいけば倒せない話じゃないがそこまで俺の手が耐えきれるか。

残る二人が同時に俺の左右から襲いかかる。

「クッソ.......!」

右から飛んでくる男の攻撃をステップで避け、右の手刀を下から上に顎に目掛けて振り上げる。

手刀縦剣技《上波烈》
右の手刀が男の顎に直撃し、男は地面に倒れるや悶え苦しみ動きを止める。

だが、右を倒しただけで左を倒したわけではない。体を左の敵の方に向け、戦闘体制に入るが左から飛んでくる相手の拳が青白く光っている。

「なにっ!!」

俺が考えていたタイミングよりも早い。慌てて両腕をクロスし防御体制にはいるが相手の拳が急に加速する。俺は防御が間に合うわけもなく、顔面に青白い光を纏った拳が突き刺さる。俺の体は空中を舞い、壊れたビルに背中が激突。

「グッハ......!!」

すごい激痛だ。
このゲームの痛覚緩和機能(ペインアブソーバ)はレベルが低めのようで、体に襲いかかる衝撃は、まるで現実に近い感覚だ。

左上のHPバーは、イエローゾーンに突入し次にあの攻撃を受ければ俺のHPは0になる。

(あの男と戦う前にやられるのか........。ALOでは最強なんて呼ばれてても、他のゲームじゃただのプレーヤーの一人にすぎない)

不意に悲しげなスグの顔が頭に浮かぶ。

「........そうだよな」

「ん?どうした、恐怖で頭でもおかしくなったか」

さっきの男が倒れる俺の前に現れ見下すようにする。

「頭がおかしいのはテメェの方だ。このクソ野郎がっ!!」

「そんなに死にてぇようだな!!」

再び相手の拳が
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