暁 〜小説投稿サイト〜
ゲームの世界に入った俺は伝説のサムライになりました。
2話 侍は断れない。
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収めた瞬間、村人達に囲まれお礼を言われながらもみくちゃにされる。
ちょ、嫌じゃないけど暑苦しいっス!酸素!酸素をくれ!!
感謝してくれているだけで悪気が無いと分かっているぶん、離れてくれといい難い。
つーか、悪鬼羅刹ってなんだ!?

「これ!やめんかお前達!!恩人に失礼だろう!!」

聞き捨てなら無い単語に疑問を抱いていると、美少女の父親オランドゥさんが
怒声を張り上げ、もみくちゃにしていた村人達はやりすぎたと思ったのか
それとも父親が怖かったのかは分からないが、俺から数歩離れてくれた。
ああ、風が気持ちいい……。

「村の者が失礼をしました。私はオランドゥ、アルダ村の神官で村長を兼任しています。
さっきは娘達を救っていただき本当にありがとうございました。」

「いえいえ、気にしなくていいですよ。気に食わなかったからという理由で
やった事ですから」

「それでも本当にありがとうございます。
よかったらお礼をさせてもらえませんか?このまま何もせずにはいられませんので」

「そうですよ!キョウさん、是非お礼をさせてください!!」

「え…ええと…」

押しに弱い日本人である俺はオランドゥさんと娘のイシュラちゃんの好意を
断ることが出来ず、御礼を受けることになった。




☆☆



数日前お父様がメルダの冒険者ギルドに出したコヴォルト退治の依頼を受け、冒険者の二人組みが、
このアルダ村にやって来た。
一人は30過ぎの太った魔法使いで、もう一人は片眼が真紅の色をした侍で、
自己紹介では鬼眼のキョウと名乗っていました。
彼が噂の鬼眼のキョウ……。
彼の名乗りを聞いた村の人たちはこれで安心だとほっとした空気になるのですが
魔法使いの男が私を見た瞬間その空気は死にました。
なぜならこの魔法使いは『友愛するんだな!』と油まみれの手で私の手を握りながら
迫ってきたからです。
助けを求めようと鬼眼のキョウさんを見ますが、彼はニヤニヤと私の胸を見るばかり。
最悪です。
噂では悪鬼羅刹か英雄か?と言われていましたがこの人は外道です。
そして、自体はどんどんと悪い方向へと向かっていきます。
妹のイシュラも目をつけられ、ついに私達を守ろうと頭を下げるお父様。
さらには私達の為に怒ってくれた村の人が鬼眼のキョウの刀の餌食になろうとしている。
私は神に祈りました。
私達をこの悪魔から、助けてくださいと……。

そして願いが通じたのか一人の男性が私の前に現れました。
歳は私と同じくらいで、黒い着物を着ており、その手には普通よりも長い刀が握られ
瞳は美しい真紅の色をしていた。

頭上にはキョウという名前が表示されています。

そう……彼が彼こそが鬼眼のキョウだったのです
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