暁 〜小説投稿サイト〜
ゲームの世界に入った俺は伝説のサムライになりました。
1話 鬼眼のキョウ
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
『王都ガライア』にとある噂が流行り、その噂は伝説となっていた。

伝説を目撃した冒険者は言った。

血のような真紅の鎧に身を包み、
大量発生した千のモンスターを五尺の大太刀で埃を払うかのように斬っていた。
そいつは、鬼のような真紅の瞳をしたキョウという名の男だった。

その特徴から噂の男はこう呼ばれるようになった。

『鬼眼のキョウ』

突然姿を現した男は英雄か?それとも悪鬼羅刹か?
その答えは……誰も知らない。


☆☆


モンスターを狩りまくり、膨大な資金を手に入れた後
俺は冒険者を辞めて薬屋となり『王都ガライア』を出た。
何故、冒険者を辞めて薬屋になったかと言うと、モンスターを狩る殺伐とした生活よりも、
病気や怪我で困っている人の助けになれる商売のほうが気分的に楽だし、仕事を
するなら人に感謝されるような仕事がいいと考えたからだ。

「さて……何所に行こうかな……」

薬箱と護身用の愛刀を背に黒い着物姿で道を進む。
目的地は気分と風任せ。
さてさて、この先どんな出会いが待っているのやら……


☆☆☆


薬屋となって旅を始め、いろんな村や町を歩き回る事、数ヶ月。
『ギャスパルクの復活』のランダムスタート地点の一つである
アルダ村に到達した。
しかし何故だろう?
村の人たちは何故かこっちをチラチラ観察してはひそひそと話をしている。
もしかして、旅人が珍しいのだろうか?
それとも俺の格好がおかしいのだろうか?
自分の服装を確認するが特におかしいとは思わない。
むしろ西洋風のこの世界にサムライというクラスがあり、着物とか刀が普通に存在する方
がおかしいと思う。
しばらく村を歩いていると、頭上にイシュラと表示されている中学生くらいの少女が
真剣な表情で、錆び付いたボロボロの西洋剣を片手に俺のところまで走ってきた。
何だろうか?もしかして出て行け、とか言われるのだろうか?
正直かなり不安だ。

「あ、あなたが噂の『鬼眼のキョウ』?」

俺の目の前で立ち止まり、俺に噂の人物かどうか尋ねる少女。
確かに俺には鬼の眼のスキルがあるし、頭上のキャラクター名もキョウだ。
しかし、そんな中二臭い呼ばれ方をした覚えは無い。
つまり人違いだろう。←(本人です)

「いやいや、違うよ。確かに名前は一緒かもしれないけど、人違いだよ。」


「そうですか……。ほら、見なさい!この人が『鬼眼のキョウ』なわけないじゃない!!
それに良く見たら瞳も真紅じゃなくて黒よ!黒!!」

俺の言葉で人違いだと分かったのか、少女は振り返り隠れている少年達に向かって
大きな声で報告をしていた。
すると……。

「確かに瞳は黒だ……それによく見たらこの兄ちゃん、強そうに
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ