暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第154話:一瞬を永遠に
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撃がデカかった分爆発力も大きく辺りが黒煙に覆われてしまったのだ。

 油断なく構えていた2人に切歌と調の2人が合流する。そこでとうとう限界時間を超えたのか、マリア達3人のギアが解除されてしまった。

 これでこの場で戦えるのはガルド1人のみ。彼は3人を守る様に槍を持ち上げつつ、カリオストロたちを倒したことを確認しようと一歩前に踏み出した。
 その瞬間、爆発のような衝撃が黒煙を吹き飛ばした。思わずガルドが手で顔を覆い、衝撃が納まった頃に手を下げて顔を上げるとそこにはほぼほぼ無傷の状態で地面に降り立つ2人の錬金術師の姿を見た。

「チッチッチッ♪」

「えぇい、クソ……しぶとい奴らだ」
「まだ戦えるのデスかッ!?」

 これは非常にマズイ状態だ。最早マリア達3人はお荷物で、戦えるのはガルドしかいない。そのガルドに関しても、ここまでの戦いで魔力を消耗しており万全とは言い難いコンディションだった。

 こんな状態でヨナルデパズトーリを召喚などされようものなら…………

「おいでませ♪ 無敵の――」

 やはりと言うか、カリオストロはヨナルデパズトーリを召喚しようと術式を展開した。

 またあの怪物を相手にしなければならないのかと、ガルドが切り札の指輪に手を伸ばそうとした。

 その時である。何かが両者の間に物凄い勢いで降り立った。まるで隕石でも振って来たのかという程の衝撃に、ガルド達だけでなくカリオストロ達も驚き術式の展開を中断してしまった。

「な、何ッ!? 増援ッ!?」

 驚き身構えるカリオストロとプレラーティ。対峙していた両者が注目する中、落下してきた何かを覆い隠していた煙が風で流された。

 そこに現れたのは…………

「――――エキサイティング」

 ゆらりと立ち上がる、狂気の具現した存在と言っても過言ではない、レギオンファントムがそこに居た。
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