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第二話 来訪その十二

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「お互い難儀なもんやな」
「僕は地の龍の一人でして」
「わいは天の龍の一人やからな」
「戦うしかないですね」
「そやけど出来るだけや」
 遊人に少し上目遣いになって笑って言った。
「無難に済ませたいな」
「僕も同じ考えですよ」
「それは何よりや、今から天の龍になるモンを迎えたいんやけど」
「僕も地の龍になる方をお一人」
「目的は同じか」
「そうですね」
「ほなしゃあないか」
「そうですね、はじめましょう」
 遊人から言ってだった。
 二人はそれぞれの場で構えを取った、そして。
 宙を跳びまずは遊人が右手から水柱を放った、それに対して。
 空汰は印を結び詠唱してだった。
 念動波を出した、それで水柱を相殺し。
 念動波をさらに放った、それを連射してだった。
 遊人を攻める、遊人はその念動波をかわしつつだった。
 水柱を放ち続ける¥、両者が戦うとだった。
 周りがどんどん破壊されていく、空汰はそれを見て言った。
「難儀なことになったな」
「結界は貼られていますが」
 遊人はそれでもと話した。
「ですから実際はです」
「壊れてへんけどな」
「それは今のことで」
「後々な」
「壊れるかです」
「変わるな、出来たらな」 
 空汰は自分の望みも話した。
「破壊されへんで災害もなくてな」
「建て替えで。ですね」
「変わることを望むわ」
「そこは僕と違いますね」
「壊れてもかいな」
「それも運命ですから」
 空汰と宙を跳び合い力を出し合いつつ話した。
「それに身を委ねることもです」
「ええか」
「そう考えていますので」
 だからだというのだ。
「構いませんよ」
「そこは地の龍ってことかいな」
「いえ、僕の考えです」
 遊人はこう答えた。
「あくまで」
「そうやねんな」
「はい、では決着をつけますか」
「そやな」
 二人で話してそうしてだった。
 お互いに渾身の術を出そうとあらためて身構えた、だが。
 ここで二人は道を自転車に乗って通る封真を見た、それで共に目を瞠った。
「えっ、嘘やろ」
「馬鹿な、結界を普通の人が入られるなんて」
「どういうことや」
「あの少年は一体」
 封真が誰かわからないまま呆然となった。
 それで共に闘う気を失ってだった。遊人がまず言った。
「空汰君、もうです」
「ああ、お互いにな」
「闘う気が削がれましたね」
「そうなったわ、あの兄ちゃんを見て」
「では決着はです」
「後日ってことでな」
「そうしましょう」
 こう空汰に言うのだった。
「ここは」
「ほなな」 
 二人でこう話してだった。
 戦闘を終えた、そしてだった。
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