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Fate/WizarDragonknight
明晰夢
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で俺強いってわけでもないと思うんだけど」
「そんなことないよ。ほら、構えて構えて」

 女性は千鳥の剣先を向けながら促した。

「久しぶりに滾ってきた。アンタの力、見せてよ」
「……手加減なし、ってことでいい?」

 ハルトは指輪を付けながら言った。その指輪をベルトのバックル、その手のひらの形をした部分に読ませる。すると。

『ドライバーオン プリーズ』

 電子音声とともに、腰に銀でできたベルトが出現する。舌を巻く女性の前で、ハルトはベルトのつまみを動かす。

『シャバドゥビダッチヘンシーン シャバドゥビダッチヘンシーン』

 思わず口ずさんでしまいそうな音声とともに、ハルトは左手にルビーの指輪を嵌める。備え付けられているカバーを被せ、宣言した。

「変身!」
『フレイム プリーズ ヒー ヒー ヒーヒーヒー』

 指輪より発生した魔法陣が、そのままハルトの姿を書き換えていく。
 本来の持ち主であるハルトに、今のみ身を移すことができる、赤い指輪の魔法使い、ウィザード。

「おお! これがウィザード! カッコイイね!」

 女性が称賛する。ウィザードはさらに、空間湾曲の指輪を使い、魔法陣より銀の銃を引っ張り出した。

『コネクト プリーズ』

 ウィザードの手に馴染む銀の銃剣(ウィザーソードガン)。その刃先を指で触れながら、ウィザードは尋ねる。

「それで? どうやって勝負を決めるの?」
「いいんじゃない? 普通に戦闘不能で。どうせ夢なんだし」

 女性は千鳥を手の合間でパスし、その手首を回す。千鳥が大きく円を描き、「ほらほら」と促した。

「どうせって……あ、自己紹介してなかったね。改めて、俺は松菜ハルト。お姉さんは?」
「お? 何? もしかしてナンパされてる?」
「じゃなくて。単に、名前聞いておきたいだけだよ。剣術の世界には、そういう礼儀とかないの? 知らないけど」
「あるよ。藤原美奈都(ふじわらみなと)。よろしく」
「美奈都ちゃんね。じゃあ、行くよ」
「ちゃん?」

 女性改め美奈都は、鼻を掻いた。

「やめてよ。ちゃんなんて柄じゃないし」
「リゲルみたいなこと言うなあ……じゃあ美奈都」
「うん……可奈美だったらここで師匠って言ってくれるんだけど……今はそれでいっか。じゃあ、行くよ! ハルト!」

 美奈都の合図で、ウィザードもソードガンとともに、美奈都へ挑んだ。
 回転しながらの、ウィザードの銃撃。牽制技としての有用性はかなり高いが。

「ほっ! よっ!」

 掛け声とともに、美奈都の刃が横切る。彼女の千鳥が斬った空間の後には、ポロポロと銀の銃弾が落ちていた。

「……やっぱりとんでもないな、刀使ってのは」
「そう?」

 美奈都
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