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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
西ゼムリア通商会議〜インターバル・中篇〜
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「次に情報局の件ですが………”大戦”の結果を知った事もそうですが、”最後の希望”であるオズボーン宰相達によるメンフィル大使館・ブライト家への襲撃も失敗した挙句襲撃に参加したアランドール少佐達情報局の部隊も無力化され、捕虜になってしまった事でオズボーン宰相に対して抱いていた”希望”が”失望”もしくは”絶望”へと変わり、戦後の彼らの処遇を少しでも軽くしてもらう為にもせめてもの”手土産”としてマテウス子爵閣下を連れて自ら投降をしてきたのかと。」

「エレボニアが敗戦すれば、宰相殿との関係が深い人物や部署は”厳罰”が下される事は目に見えていたから、サイモン局長達は自分達の”未来”を少しでもマシにする為にも幽閉されていたマテウス子爵閣下を救出し、自ら投降をする事で連合もそうだが、ヴァイスラントの印象を少しでもよくしようと考えているかもしれないね。」

「ケッ、敗北が確定したからと言って、保身の為に今更連合やヴァイスラントにゴマをすってくるとか、気に入らねぇ連中だぜ。」

「”情報局”は局長まで離反したのに、”鉄道憲兵隊”は離反していないって事はクレア達はギリアスのオジサンと一緒に死ぬつもりなんだろうね………」

「ミリアムちゃん………」

情報局に関する推測を聞いたオリヴァルト皇子は静かな表情で推測し、アッシュは舌打ちをした後厳しい表情を浮かべ、辛そうな表情で呟いたミリアムをエマは心配そうな表情で見つめた。

「最後に第四機甲師団から離反した部隊の件ですが……ナイトハルト中佐率いる”第四”から離反した部隊はそもそも”自らの意志で離反した部隊”ではなく、”クレイグ将軍の意志によって第四から離反させられた部隊”だと考えていますわ。」

「え………ナイトハルト教官達が”父さんの意志によって離反させられた”ってどういう事……!?」

ミルディーヌ公女が口にした驚愕の推測に一瞬呆けたエリオットは血相を変えて訊ねた。



「あくまで私が見えた盤面による推測にはなりますが………先日の”大戦”の結果を知ったクレイグ将軍は表向きは例えどれだけ劣勢の状況であろうとも決して連合やヴァイスラントに屈しない様子を装っていても、内心では既に”エレボニアの敗戦が確定してしまった事”を悟り、一人でも多くの配下達を生き残らせるかつ”第四から離反させ、連合軍に投降した部隊に帝都防衛の為に帝都に残ったクレイグ将軍を含めた残存戦力を討たせる事でその戦功と引き換えに生き残らせた第四の戦後の処遇を少しでも軽くしてもらう為と、自らの戦死によって焦土作戦を行った責任を取る”おつもりなのではないかと。」

「連合軍に投降した第四から離反した部隊の代表者であるナイトハルト中佐がクロイツェン州全土で焦土作戦を行った罪を償う為に、帝都を制圧する際には見張り兼裏切り防止の部隊を
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