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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第8章 冥府の門編
第39話 悲壮
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た凄まじい魔法によって、無事であるという報告を受け、安堵の表情を浮かべることとなる。
しかし、アレンが大怪我を追っていること、フェアリーテイルのメンバー肉体的精神的ダメージが大きいことを聞くと、再び塞ぎこむようにして悲痛の表情を浮かべる。
王国側は、できる限り兵士の遺体を回収し、その家族へ還すとともに、街の復興と今後の対策に全力を注ぐべく、迅速な対応を開始した。

イグニールを下したアクノロギアと、メタリカーナ、スキアドラム、バイスロギアを下したアルバトリオンは、静かにマグノリアの街から遠ざかるようにして姿を消した。
その気になれば、その場にいるもの全員を滅することもできた両者の撤退に、アレンは怪訝な表情を浮かべるが、それを幸運ととらえ、とくに引き留めることはしなかった。
そして、この戦いにおいて、アレンは初めての大敗北を感じる。もし、ゼレフが、ウルキオラが、バルファルクが、アクノロギアが、アルバトリオンが撤退という選択を取らなかった場合、どのように足掻いても勝ち目はなかっただろう。屍鬼封尽という最終手段はあったが、精々2人が限界であり、そうなった場合にはウルキオラとアルバトリオンを封じ込める算段であったが、それでも自身の死という結果に変わりはないため、一先ず安心を漏らす。
そんな折、アルバトリオンの攻撃をくらった3体の竜、メタリカーナとバイスロギア、スキアドラムが、苦しそうに身体を持ち上げ、フェアリーテイルの近くにいるグランディーネの元へと歩み寄る。
「…どうやら、我らの敗北のようだな…」
「…不覚…」
「これほどまでとはな…」
「だが、最後に相応しい戦いだったわ…」
バイスロギア、メタリカーナ、スキアドラム、グランディーネは、口々に言葉を漏らす。
「最後…どういうこと?」
ウェンディはどこか不安そうに言葉を発する。その言葉を皮切りに、4体の竜は静かに口を開いた。
なぜ滅竜魔導士のもとから姿を消したのか、そして、今になって姿を現したのかを。
「つまり…もうすでに…」
ガジルは静かに、それでいて悔しそうに言葉を発した。
「そうだ…我らはすでに魂を抜き取られておる。我らも、そしてイグニールも死せる前の最後の力だった」
メタリカーナは抑揚をつけずに言葉を漏らす。
「どうか、炎竜王の尊厳に傷をつけることなかれ。イグニールほど勇敢で、人間を愛したドラゴンはいなかった…」
スキアドラムは、真っ黒に焼けこげ、地面へと伏しているイグニールへと視線を向けて言葉を放った。
その傍では、ナツが膝を着いている後姿が目に映る。それをみたアレンは、目を細め、ぐっと拳を握りしめる。
グランディーネはそれを見届けると、ゆっくりと目を閉じ、意を決したように口を開いた。
「もう、我々の命は数分と持たない…ですが、その前に…あなたの手で殺してはも
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