暁 〜小説投稿サイト〜
少女は 見えない糸だけをたよりに
4-9
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 お姉ちゃんとお出掛けの日。お姉ちゃんと私は、お揃いのサロペットのハーフパンツで色違いのTシャツそして、パーカーを持っていた。家にはお姉ちゃんの友人が尾道に居るから、遊びに行くと言って居たみたい。

 島に着いて、港で買ってきたお弁当を食べていると

「かなみちゃん?」と、声を掛けて来た若い女の人。顔を上げると、先生だ。小中学校の。「瑠々先生」

「やっぱり かなみちゃんだ どうしたの? 帰ってきたの?」

「ええ お墓参りに」

「そう 突然 居なくなったからね 心配してたのよー でも、元気そうね 今 どこに居るの?」

「ええ 京都です 元気にやってますよ 親切な人のお家で・・ 先生は? 船に乗るの―?」

「そう ようやく 夏休みなの 実家に帰るつもりで お見合いなのよ 親がうるさくてね かなみちゃん お手紙ちょうだいね 近況知らせてね もう、船が出ちゃうから・・残念ね せっかくなのに いろいろお話したかったわ」

「ええ 書きます 先生もお元気でね」 先生は急いで船に乗り込んでいった。

「香波の先生? 若いのね」

「ええ 四国の山ん中だって言っていたかなー 大学出てね 直ぐに、この島に来たの そろそろ30になるんかなー いい先生 みんな慕ってたわ おばあちゃんが亡くなった時も、ずーと側に居てくれて 私ね 島を出る時 誰にも告げずに船に乗ってしまったの 誰にも迷惑かけたくなかって あの人のことばっかりしか頭になくて 逆にみんなに迷惑かけていたんだ」

「香波 その時の香波の気持って私にはわからないけど あなたは、成長したのよ そのことに、気づいたってこと」

 その後、坂道を登り出して、お墓を目指していたんだけど

「ねぇ 香波 本当にお父様 ここ 登ったのー 信じられない」

「うん ちゃんとね ふーふー 言ってたけど」

「お父様って 意外と根性あるのね」

「お姉ちゃん もう直ぐヨ でも、着くまで 後ろ振り返ったら、ダメだよ 絶対に」

「どうしてー」

「だから ダメだって そういう言い伝え あの世に行っちゃうよ」

「香波 絶対 ウソ 言ってる そーいう時って あなた 眼がめちゃくちゃ大きくなるから わかるのよ ウフッ」

「やだー お姉ちゃん そんなとこ見てるの― ほらっ あそこだよ」

 そして、最後にお姉ちゃんを引っ張り上げて

「いいよ うしろ みてー」

「わぁー 瀬戸内海 だよね キラキラ輝いている いろんな島 だよね 船も見える きれいねー」

「うん お父さんもお母さんもおばぁちゃんも毎日 海を見て ここに休んでいるんだ」と、最初から角が無かったような丸ぁるい墓石を・・。

「そう お参りするわ 香波の姉ですってね」


[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ