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転生とらぶる
スーパーロボット大戦OGs
0039話
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エウスの近くへと移動して待機しており、周囲の開発者達が何らかの操作をしている。

「いよいよだな」

 ヴィンデルの言葉に、俺達はモニタへと意識を集中する。

「始まるわ」

 レモンの言葉と共に、ギリアムを中心になんらかのフィールド――いやこの場合は転移フィールドでいいのか――が展開される。
 それを見ていたヴィンデルの口から思わず、といった感じに言葉が漏れた。

「小さいな。あのフィールドで包んだものが転移されるのだろう? 人が1人転移するのがやっとではないか」
「今回は初の実験と言う事で転移フィールドの範囲を極小規模、それこそ1人分くらいに設定してるのよ」

 俺達がそんな会話をしている間にも転移フィールドの形成は進み、モニタに映っているアギュイエウス開発者達は忙しく動いている。

「転移するわ」

 レモンのその呟きと共に、モニタに映し出されていた転移フィールドが一際強く輝き、その姿を消失させた。
 自然と俺達の視線はもう1つのモニタ、すなわち本来ならギリアムが転移してくる筈の草原へと向けられるが、転移フィールドが現れる兆候が一切無い。
 普通の草原のままで、少し離れた所にいたテスラ研の研究者達と思われる数人の人影がなにやら騒いでいる姿がモニタには映っていた。

「失敗、か?」

 ヴィンデルの呟きに頷くレモン。

「そうだと思う。もし転移が成功していたのなら時間的なロスなんかは無い筈ですもの」
「だが、どこに消えた?」

 ヴィンデルの視線はテスラ研を映し出しているモニタに向けられているが、そのモニタはアギュイエウスと混乱する開発者達の姿しか映し出されておらずギリアムの姿はどこにもない。

「アクセル、貴男が予知したのはこの事?」

 レモンが尋ねてくるが、俺はそれに頷く事しか出来ない。

「多分な」
「レモン、実験失敗の理由として考えられる可能性としては何がある?」
「そう、ね」

 何かを思い出そうとしているかのようなレモンの姿を横目で見ながら、俺はギリアムがあちらの世界に転移した事を考えていた。
 原作ではギリアムはシャドウミラーがあちらの世界に転移するよりも随分と前の時代に転移していた筈だ。少なくてもあちらの世界でゲシュペンストの教導隊が作られた時にその教導隊に所属していたのだから。
 そんな事をつらつらと考えていると、ようやく考えがまとまったのかレモンが口を開く。

「以前アクセルがテスラ研でオリンパスに会った事があったわよね?」
「ああ、何か用事があるとかでレモンの部屋に来た時だな」

 正直、あの時はギリアムとの初顔合わせが起こるとは思っていなかっただけに動揺した。幸いアクセルに生まれ変わってからの経験のおかげでそれを顔に出す事はなかったが。

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