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おっちょこちょいのかよちゃん
176 夢の中に現れた謎の声
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レーニンの言葉を思い出す。一人の少年の身体を取り込んだという事は・・・。
(やっぱり杉山君・・・?)
 かよ子は好きな男子の身体を取り入れたのではと思った。しかし、今はまだ確証はなかったので何も言えない。
「山田かよ子、先に進めよ」
 次郎長は促した。
「うん・・・」
 かよ子は羽根に乗り、先へと進むのだった。

 撤退したエルデナンドはもとの屋敷に戻って来た。
「おう、エルデナンド。無事だったか」
「ピサロか、ああ、しかしヤバい状態だった。護符の持ち主にやられる寸前だったぜ。他にも色々いてよ、反撃しまくってきやがった」
「おう、こっちも俺達の縄張りを荒らしに来た奴等がいてよ、迷惑この上ねえ」
 その時、二人の元に声が聞こえる。
[エルデナンド、ピサロ。今、貴様らの陣地に杯の持ち主が来ている。赤軍の連中も出向かせてやっているので共闘して杯を奪って来い]
「杯の持ち主だと!?」
[ああ、だが、連れとして神の力を操る女もいる。そいつにも十分注意せよ]
「了解」
「ピサロ、一休みしたら向かおう」
「そうだな」
 エルデナンドとピサロは一時の休みを経て、杯の持ち主の討伐に向かった。そして一人の男と合流する。
「ピサロにエルデナンドの軍か。俺は山田義昭。エルデナンドは護符の持ち主達に機械を壊されたらしいな。新しいのを持ってきたぜ」
「ああ、ありがとうよ」
「ところで、杯の持ち主ってのはどんな奴だ?」
 ピサロが質問する。
「女のガキだ。だが、甘く見んなよ。赤軍(おれたち)の仲間も狙おうとしたことがあるが、返り討ちにされている」
「ああ、気を付けるぜ。何にせよ、俺は護符の持ち主にメタメタにされて胸糞悪い思いしてるからな!」
「それでは共に行こう」
 山田義昭は杯の持ち主を考える。和光晴生が東アジア反日武装戦線と組んで襲撃した時も、丸岡修と日高敏彦が組んでクリスマス・イブの日に狙った時も失敗に終わった。さらには政府との取引で貰った杖、杯、護符は偽物でこれによって機械にも不具合が生じてしまった。この問題をどう打破できるか、機械の製造者である山田には悩む課題であった。
(だが、今の俺には機械は幾つでもあるぜ・・・)
 現状は数に勝ると考えていた。
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