暁 〜小説投稿サイト〜
物語の交差点
とっておきの夏(スケッチブック×のんのんびより)
お泊まり会@越谷家編(空、なっちゃん、葉月)
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と?」

なっちゃん「そうそう。それまでの空は本当に“人見知り”ってイメージやったんやけど、あの日を境に少しずつそのイメージが変わってきたもんね」

なっつん「そうなんだ…。ウチを諭してくれたときの空ちゃんも堂々としててカッコよかったよ」

空:ちょっと……勇気、出してみた。 フフ


空が照れ笑いをした。


小鞠「なるほど、なんか分かる気がします」

なっちゃん「小鞠ちゃんも人見知りなの?」

小鞠
「いえ、人見知りってわけじゃないんですけど。ただ、私は料理が苦手でファッションとかにも疎いからそれで夏海にからかわれたことがあって…そのとき『このままじゃダメだ』って思ったんです」

なっちゃん「ああ、なるほどね」

小鞠
「それから少しづつお母さんに料理を習ったりファッションに明るいこのみちゃんや蛍に教えてもらったりして。今ではお味噌汁ぐらいなら自分で作れるようになったし、ご飯も自分で炊けるようになりました」

空:おお…。

小鞠
「ファッションのほうも2人に手取り足取り教えてもらいながら勉強中です。このみちゃんはともかく年下の蛍に教えてもらうのは今でもちょっと恥ずかしいんですけど恥を捨てないと何も身につかないなと思って…。そういうことを“勇気”っていうんだなあって最近やっと分かってきましたよ」

なっつん「すげー!姉ちゃんがそこまで考えてるとはウチも思わなかったよ!」

空:小鞠ちゃんもワタシと同じなのだ。 ウンウン

小鞠「え?」

空:ワタシも人と話すとき、緊張してなかなか最初の言葉が出なくて…。

小鞠「あー、分かります。なんて言えばいいのか分からなくなるんですよね」

空:でも…勇気を出したら意外とカンタンだった。

なっつん「ウチ、そーいうのなんて言うか知ってるー。“(あんず)より梅が安い”だよね!」

小鞠「“案ずるより産むが易し”ね」

空:小鞠ちゃんも年下の子に意見をもらうのはなかなか勇気がいると思うけど…。大丈夫、ワタシが応援してあげる。 スゥー…


ここで空は大きく息を吸い込み、しっかり小鞠を見据えた。


空「だからどうか負けないで。私と一緒に頑張ろうね!」

小鞠「……はい、頑張りましょう!」




苦手なことを克服するために。自分に打ち勝つために。
ーーー2人は固い握手を交わした。
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