暁 〜小説投稿サイト〜
物語の交差点
とっておきの夏(スケッチブック×のんのんびより)
お泊まり会@越谷家編(空、なっちゃん、葉月)
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で止まった。
それまでの空の絵は鉛筆画だったがこの絵には色がついている。水彩画のようだ。


葉月「ああ、それは美術部のみんなを描いたものじゃないかしら」

なっつん「空ちゃんたちの学校の?」

葉月「ええ。一番上の左から順に顧問の春日野(かすがの)日和(ひより)先生。おっちょこちょいで子どもっぽいところもあるけど、いざというときにはしっかり頼れるいい先生よ」

なっつん「へー!」

葉月「春日野先生の隣は須堯(すぎょう)雨情(うじょう)部長。いつも冷静沈着で何でもできる美術部きっての秀才なの。その隣がーーー」


絵を指で示しながら一人ずつ丁寧に美術部のメンバーを紹介する葉月を見ながら小鞠は『“デキる大人”ってこういう人のことをいうのかな』と思った。


葉月「ーーーそして一番下の左が私でその隣がケイト、右端は麻生さんね」

なっつん「へー!美術部ってなかなか面白そうな人たちの集まりなんだね」


葉月のメンバー紹介になっつんは感心しきりだ。


葉月
「そうね。“気心知れた仲間”って感じかしら?変に気を遣わなくていいし、なにより主な活動場所である美術室自体居心地がすごくいいから私はこの部に入って正解だったと思っているわ」

空「」ウンウン

小鞠「そういえば皆さんは美術部で知りあったんですよね?」

なっちゃん「うん」

小鞠「出会ったころの空さんってどんな感じだったんですか?」

空:そ、それは…。

なっちゃん「空はものすごい人見知りやったねー!」

葉月「そうそう、最初は自己紹介もできないくらいだったものね」

なっつん「えっ、そうなの!?」

なっちゃん
「そうなんよ。あたしが空と初めて会ったのは美術部に入部届けを出しに行くときやったんやけど、空ってばあたしの呼びかけにも気づかんやったし自己紹介のときも緊張しすぎて言葉が出らんやったみたいでさ…ふふふ……」


ここでなっちゃんはおかしそうに笑った。


なっちゃん
「しばらく時間が経ってからやっと空が自分の通学カバンの名前を指し示したけんようやく名前が判明したんやけど、もしあれが無かったら永遠に“名無しさん”のままやったかもしれんね」

空:あ、麻生さん…それ、言わない約束……。

なっちゃん「よかやん、もう時効やろ?」

空:うぅ…はうぅ……。プシュ‐


再び空が赤面した。


葉月「でも梶原さんもあのころからしたらずいぶん成長したわよね。今は言うべきときにはハッキリ自分の意見を言えるようになったし」

なっちゃん「あれは空が信号のところであたしらの名前を大声で呼んだあの日がきっかけやったと思うんよね」

葉月「それって美術部のみんなでお花見をした日のこ
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