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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第五十五話  狙われたジュエルシード
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さん!ちょっといいですか!」

ティアナはスバルと一緒に調査していたアルトを呼び寄せた。

エリオ、キャロも集まってくる。

「このクレーター、普通のと違いますよね」

ティアナが指摘した事はこうだ。

このクレーターは、地面をえぐり取るようにできているが、中心部が円錐状に突起している。

爆発が原因のクレーターなら、中心部が一番深くえぐれている筈だ。

普通のクレーターなら、中心部から外に向かって力が働くので、縁の部分が外側に向かって盛り上がっていなくてはいけない筈。

だがこのクレーターは縁の部分が削り取ったように、中心部に向かっている。

さらにそれを示すように、中心部に向かってドリルのような跡がある。

「ティアナも気づいたんだ……これ、たぶん爆発じゃないよ」

アルトがクレーターを見る。

「爆発じゃないって、じゃあ何なの?」

要領を得ないスバルがアルトに尋ねた時、

「爆発の逆、爆縮だ」

いつの間にそこにいたのか、シグナムがそう言った。全員がシグナムを見る。

「何らかの原因……ジュエルシードだろうが、それを中心に爆縮が起きた。アスカはそれに飲み込まれた、と考えるべきなのかもしれん」

「そ、そんな!」

シグナムの言葉に、ティアナは声を上げてしまった。

エリオ、キャロも、今にも泣き出しそうな顔になる。

「……ロングアーチ。現象が起きた時の重力値って分かりますか?」

アルトがロングアーチに回線を開く。

「……結果から言うわ」

シャーリーがモニターに出た。

「現象が起きた時の重力指数は測定不能。ただ、現状と結果から推測して、その時に重力特異点が発生したと思われるわ」

「重力特異点……それって……」

アルトはそれ以上言う事ができなかった。

それは他のメンバーも同じだった。重苦しい沈黙が辺りを支配する。

「……瞬間的に、ブラックホールが発生した?」

口にして、ティアナが小さく震え出す。ブラックホールに飲み込まれてしまったらどうなるか?

経験が無くとも、その結果は最悪なものだと想像がつく。

だから、誰も何も言えなくなってしまった。

長い沈黙の後、シャーリーが口を開いた。

「でも、今回の重力特異点は少し変だわ」

「何が変なのだ?」

シグナムが聞き返す。

「この中心に向かって走る、ドリルみたいに回転しているような跡です。普通の重力特異点なら、こんな跡はつきません」

「どういう……事ですか?」

まだ頭が回らないティアナが疑問を口にする。

「重力特異点と言うのは、文字通りただの点なの。超重力の、ただの点。まったく動きなんか無いの。
でも、このクレーターを見ると、
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