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MOONDREAMER:第二章〜
第三章 リベン珠
第36話 月の都よ、私は帰って来た!
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仕掛けをしてでも……って事で、その時は鈴仙さん、お願いします」
「そういうしょうもない案って、人に任せるものじゃないですよって」
「でも、私に色気はありませんから。でも、鈴仙さんが私のようなミニの着物を着れば活路は見出せるかも知れませんよ」
「……それってはっきり言って『希望の無駄遣い』ですよ。希望は有効活用しないと」
「なにおー! 鈴仙さん、それはミニの着物に対する侮辱ですよ」
「そんな妙ちくりんな概念に権限なんて余りないと思いますが」
 と、しょうもない不毛な言い合いをしながらも、二人は確実に門へと歩を進めていったのだった。
 そして、遂に辿り着く事となる。
「よし、こうなったらかくなる上は私がパンツを脱いで門番さん達(♂)に受け渡すしか……」
「そんなワイロ、渡される方も引くだけですって。あなたはどこぞの兄貴ですか……?」
「む、そこの者達。そこで止まれ」
 漸く門番は勇美達に気付いたようで、不用意に門に近付く者を容易には入れないと職務に忠実な態度で出迎えるのだった。
「う〜ん、やっぱり対応がピリピリしていますね」
「そういう役職ですから、仕方ないですよ」
 そう言い合う二人を前にして、門番達ははたと気付くのだった。
「確か、あなた方は……?」
「うむ、間違いないだろう」
 一人目の門番(以下門番A)の様子に二人目(以下門番B)も同意といった感じで頷いた。そして、互いに視線を送り合ってその認識を確かめ合うのだった。
 そして、そこから出した答えは一つであった。
「確かあなた方はサグメ様からの紹介にあった方々のようですね」
「サグメ様から話は聞いております。あなた方をお通しするようにと」
 どうやら、サグメが二人に話を通してくれていたようである。これには二人は話が早いと喜ばしい気持ちとなるのであった。
 ちなみに、この門番達も月の民の例に漏れずに今まで夢の世界にてずっと月の都にいたと思い込まされているのである。だが、サグメの申し出から二人が重要な存在だという事実は認識しているようだ。
 そして、サグメが彼等に今まで夢の世界にいた事を伝えていないのも、彼女が判断力に長ける事を物語っていたのだった。今まで自分達の慣れ親しんだ場所にいると思っていたのが、操作された上での認識だったと知れば彼等の不安は募る事となるだろうから。
 加えて、いかに彼等が排他的な人種の一員だろとも、勇美達が今の事態を解決に導いてくれた事は分かるのだった。更には第二次月面戦争を経て綿月姉妹の計らいにより月の民の地上への認識は多少良くなっているのだ。故に、彼等はこう決定付けたのである。
「あなた方はサグメ様の命によりここをお通しするように伝えられています」
「しかし、ここで一つだけさせて下さい」
 そう言って門番Bは、予め持っていた装置
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