暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX−音速の機械戦士−
―光からの洗礼―
[1/12]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 少し前に訪れたプロデュエリスト、エド・フェニックスの来襲は、十代の突然の乱入によりエドVS俺&十代となったことで、うやむやとなって終わることとなった。
勝者としては、うやむやとなったことが少し納得出来ないところではあるが、エドがテレビで発信したとは言っても、出来るだけ人目につかないようにした非公式のデュエルであるし、二人がかりでようやく接戦……しかも、終始エドが優位に立っていたようなデュエルのことはうやむやにされても構わなかった。

 十代は、もともとそんなことをこだわる性格でもなし、まったく気にせずにオシリス・レッド寮へと帰っていき、再開を果たした……というとなんだか大仰だが……弟分たる剣山と翔に泣きつかれたようだった。

 あとは、俺とエドがデュエルする旨の宣言を出したプロリーグのデュエルでの敗者、カイザー亮こと丸藤亮のことであるが……まあその、なんだ。
まったく心配する気が失せるほどに大丈夫であり、少しは敗北について考えろと言いたくなるほどだった……確かに、今から自らを鍛えて再戦しようとしているのだから、きちんと考えていると言えなくもないが。

 それからは剣山と翔、どちらが十代の真の弟分か決めるデュエルだの、ついにオシリス・レッド寮を取り壊そうとしたナポレオン教頭と、それに異を唱えてその計画を阻止したクロノス教諭のデュエルだの、オベリスク・ブルーへと転校生が来るだのという、俺がつい先日まで気にしていた嫌な予感が気のせいのような、平和な学校生活が流れていた。

 だが、俺はここで二つ見落としていたことがあった。

 一つはとある夜の日から自らの制服を純白に染めあげ、やたらと『白』や『光』に固執するようになった同期、万丈目準に後輩の五階堂宝山の二人の人物のこと。
誰が見ても明らかに様子がおかしいのだが、彼らを問い詰めても要領を得ない会話しかしてこないために、いつしか学園の生徒は彼らを放置していた。

 そして二つ目……これは気づけという方が無茶な話であるが、オベリスク・ブルーへと来る転校生のことだ。
一見して何の変哲もないことだと思われるが、このデュエル・アカデミア本校に途中入学する場合、原則としてオシリス・レッドへと入寮するという義務があるために、『オベリスク・ブルーへの転校生』というだけでも異端中の異端なのだ。
転校生でない自分たちには関係がない規則のため、知らない人物も多いが、俺には早乙女レイという前例がいたために、知っていたはずなのに見逃してしまっていた。

 つまりその転校生とは、デュエル・アカデミア本校の規則を破りながら転校出来る者、もしくは規則を無視出来るように働きかけることが出来るような人物が転校してくるということだ。

 俺が見逃した二つの違和感が、今、デュエル・アカデミアのオベリスク・ブルーを襲い始め
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ