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【完結】RE: ハイスクール D×D +夜天の書(TS転生オリ主最強、アンチもあるよ?)
第4章 ???×夜天の書
第20話 コスプレ少年リアルはやて
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いじめこそなかったものの。
 よくからかわれたせいで、すっかり自らの容姿を卑下していた。


 それが一転して、容姿を褒められるようになった。
 自らの容姿がちやほやされるようになって。
 当初、彼は有頂天になっていた。
 ところが、時間が経つにつれ。
 自分の姿が、アニメキャラクターの投影にすぎず、なおかつ女扱いされている状況に気づく。
 新たなコンプレックスが生まれた瞬間だった。


 人気がないのも。

 人気が出過ぎるのも。


 どちらも苦痛を伴う、と。
 彼は身をもって知ったのである。


 なんとか、女扱いを辞めてもらおうとしたものの。
 全く、成功しなかった。
 それどころか、町を歩けば話しかけられる。
 近隣まで噂が広がり、まるで参拝客のように絶えず人が見に来た。


『リアルはやて詣で』


 当時、近隣で流行った言葉である。
 ネットで、話題になるほど有名になり。
 ついに、登下校で待ち伏せされるまでになった。


 彼の精神は、すっかり参ってしまい。
 結果として、不登校になってしまう。
 さすがに、クラスメイトたちは反省したらしく。
 火消しに奔走した。


 既に、有名になってしまった以上。
 噂の拡散は、抑えきれない。
 だから、噂をコントロールしてしまえばいい――逆転の発想だった。


 手始めに、専用サイトを作り。
 あえて、自身を宣伝する。
 その中で、見学者のマナーが悪く苦労していること。
 外に出るのが怖くなり、今は不登校になっていること。
 などなど。
 情報をこちらから発信することで、事態の鎮静化をはかった。


 目論見は、大いに成功。
 自然とマナーを守るべきだ、という空気が出来上がる。
 駄目押しとばかりに、ファンクラブまで作る徹底ぶりだった。


『アイドルになればいい。ファンが勝手に守ってくれるだろうさ』


 とは、当時の中心メンバーの発言である。
 あえて露出を増やし、信者やファンを増やすことで、守ってもらう。
 ようやく、周囲も落ち着いたところで、彼は学校に復帰できた。


 初めはぎこちなかったものの。
 皆で協力して、火消しをした経験は、確実に仲を深めていた。
 何が友情を作るかわからないものである。


 ただし、副作用もあった。


「今度のコミケは、新作でいくわよ!」
「はあ。ほどほどでお願いします、先輩」


 露出を増やすということは、アピールする必要があるということだ。
 自然と、コスプレなどファンサービスをする機会が増えていく。
 彼の内心は忸怩たる思いがあったものの。
 自分の身を守るためだ、といいきかせ。
 今日も
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