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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三十八話 銀河帝国・自由惑星同盟連合軍vs新生・自由惑星同盟―第四次ティアマト会戦 その3
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自分は非力だ。そして凡庸だ。シャロンのように艦隊を沈めることも、銀河帝国にいる転生者たちのように艦隊指揮を、ラインハルトの補佐をすることもできない。けれど――。

 一歩進んだカロリーネ皇女殿下は右手を胸に当てて緩やかに歌いだした。それは今流れているローレライの旋律の歌そのものだった。

「これは・・・・!!」

 コーデリアがアルフレートの前で、いや、艦内のクルーたち全員の前で初めてうろたえた姿を見せた。アルフレート、コーデリア、そして艦内のクルーたち全員が感じた。この歌はまるで心の隅々まで洗い流される清浄な旋律なのだと。

「提督!この歌を、前方、シャロン・イーリスの方角に流すことはできますか!?あるいはヘルヴォールから照射されている旋律に重ねることはできますか?」

 アルフレートが叫ぶのと、コーデリアがうなずき返すのが同時だった。

* * * * *

 フィオーナは歌い続けていたが、自身再び限界を感じていた。それでも今度は諦めない。イルーナの幻影が、ティアナの勇気が、仲間たちの信頼が彼女を支え続けていた。

「・・・・・・・?」

 歌いつづけていたフィオーナは異変を感じた。別方角、それも予期しない方角から全く同じ旋律が響いてきたのだ。音なき音をフィオーナは感じ取っていた。

(今よ、フィオーナ!)

 イルーナの幻影が声を発したような気がして、フィオーナは全身全霊をこめて最後の旋律を歌い始めた。もっとも強力な、もっとも純粋な最終旋律。敵を撃ち斃す際にたった一度しか奏でることができない最後の旋律だった。文字通り最後のチャンスだった。

* * * * *

 ラインハルト、ダイアナ、ヤン、そして各艦隊にもあらたなローレライの旋律の出現はすぐに知れ渡った。各艦隊は一斉に反応し、行動を起こす。

「ヘルヴォール、ローレライの旋律、『最終旋律』に入りました!」
「最後の賭けだ・・・・!!」

 ラインハルトはペンダントを握りしめた。そこにはイルーナの遺髪が入っている。プラチナブロンドの一房の髪をラインハルトはペンダントに封じ込めていた。

「全艦隊、全砲門、北極点上の彼奴に向けて、主砲斉射!!」

* * * * *

「今だ!全艦隊、撃て!!」

 ヤンが号令を下した。フィッシャーの指揮のもと、ヤン艦隊はもっともシャロンに集中砲撃を浴びせることができる位置に艦隊を展開させていたのである。

「させませんわ!!」

 銀河中に響き渡る声なき声が聞こえた。カトレーナが艦隊を率いてラインハルト、そしてヤンに攻撃を仕掛けてきた。次々と艦が爆沈していく。さすがの両者も全ての武装をシャロンに向けていたところに強襲を受けてすぐに立ち直れていない。

「誰か、2艦隊に援護を差し
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