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蒼と紅の雷霆
蒼紅:第二十九話 激流
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GVは何処か何時もより機嫌がいい兄の姿に不思議そうにトレーニングを中断して尋ねてみた。

…シャオのように付き合いが短いと普段と何も変わらないくらいだが、長い付き合いであるGVには何となく雰囲気で分かるらしい。

「兄さん、機嫌がいいね」

「少しな、偶然テーラに会った」

「…それで?」

「少し軽い雑談をしたくらいだな。シアンが相変わらずなこと話していたら安心していたぞ」

「そ、そう…止めなかったの?」

「敵対していても俺はあいつらの行動を否定するつもりは一切ない。元々能力者の反逆は無能力者からの迫害が主な原因だからな。能力者に攻撃されても奴らは文句は言えんし、因果応報だ…寧ろ、無能力者根絶から新しく生まれた無能力者くらいは受け入れてやろうと言うんだ。寧ろ感心したぞ、ミラーピースは俺達が油断していたから奪われたんだ…仕方ない」

「兄さん…」

「言っておくがGV。俺はエデン側の言い分もまた正しいと思っている。平穏に生きるなら敵対する存在を排除して新しくやり直すのも手だと思っているからな…まあ、お前の言い分も理解しているから安心しろ」

「…兄さんはやっぱり無能力者と能力者が手を取り合えるとは思ってないの?」

「お前の理想を否定する気はないが、俺個人としては全く思わないな、第一俺は今でも無能力者が憎いんだぞ?基本的に仲良くなりたいとは思わない…この気持ちはお前にも否定させないぞGV。これだけはな…」

それだけ言うとソウはトレーニングを終えて銃の手入れを始め、それが終わるとそこにシャオが入ってきた。

「エデンの連中が、地下水道で何かの工作を行ってるみたい。多分狙いは水道施設…ライフラインの断絶を狙っているんだと思う」

「分かった。被害が大きくなる前に止めてみせるよ」

「それともう1つ…指揮官はG7の1人みたいだ。連中の工作を阻止しつつ、シアンとモルフォのためにもミラーピースを取り戻そう!」

そしてシャオのナビゲートを受けて、早速その地下水道を訪れた2人。

『エデンの構成員は下水道の奥まで配置されているようだ』

「よし、エデンの構成員を無力化しつつ前進する…行くぞGV」

目の前のエデンの兵士を撃破しながら先に進むと、少し水嵩がある場所に出る。

『そう言えばGVは水に浸かった状態で雷撃鱗を使っちゃうとオーバーヒートしちゃうんだよね?』

「雨や足が浸かる程度の水なら、問題ないんだけど…」

「体の半分まで浸かるくらいの水なら雷撃鱗のホバリングを使うかスキルで攻撃しろ。そうすれば問題ない。」

水位に注意しながらGVはホバリングとスキルを利用して戦い、ソウは水中ではチャージしても放電してしまい、チャージショットの威力が通常弾と同程度になる程に弱くな
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