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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第035話 7日目・2月06日『志郎とアーチャー』
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と一緒にいてやって。
心の贅肉かもしれないけど二人を見ていると今まで正直になれなかった私と桜にあんた達が被るのよ。
見ていて放っておけないっていうか…」
「………」

アーチャーは凜の言い分を最後まで聞いていた。

「だから後悔だけはしないでほしいのよ。
あの子もだけど今回を逃したら貴方もきっと後悔する。自身を許せなくなる。どうしてあの時行動しなかったのかってね…」
「だが…」
「わかってる。あんたがあの子の事を何も知らない事は。でも薄情だと言われてもいい。今回だけは兄としてあの子の事を助けてあげて。
今一番志郎が必要としているのはアーチャーが志郎の肩を押してあげる事よ。
過去に死に別れをして満足に言葉も交わせなかったでしょう…。でも今も志郎はあんたの事を尊敬している。だから…」

それでアーチャーはおもむろに凜の目尻を拭う。
凛は涙を流していたのだ。
「あれ、私………?」と言っているので自覚はなかったのだろう。

「やれやれ………君に泣かれてまで行動を起こさなかったら私は畜生に成り下がってしまうではないか。わかった。今夜、出る前に話をしよう」
「ありがとう、アーチャー」
「なに、マスターの頼みだ。気にするな」

そんなやり取りをしてアーチャーは志郎の元へとやってきたのだった。
アーチャーはこれから恐らく志郎に酷な話をするだろうという予感をしながらも、

「衛宮志郎…いや、志郎。私の、いや俺の話を聞いてくれるかい?」

そう切り出したら志郎は多少ではあるがその表情に動揺の色を映す。
それでも覚悟ができたのであろう無言で頷いた。
それにアーチャーは感謝しながらも、

「話をする前に俺はこの世界の君の兄に謝らなければいけない」
「えっ?」
「君はもう気づいているのだろう? 私の正体を………」

それで志郎は少し顔を伏せながらも「うん」と頷く。
志郎が俯いたまま、それでもアーチャーは話を続ける。

「俺はこうしてこの世界の士郎の立場を侵してしまっている。横取りのようなものだ」
「そんな………」
「そして思えば俺は酷い男だと思う。あの大火災で俺は切嗣に助けられたが家族の人達を君も含めて一切忘れてしまっていたのだからな」
「………」
「許してくれとは言わない。でも、同時に嬉しかった。数多ある平行世界で君という妹を助けられる世界も存在したという事に」

そう言って座っている志郎の顔と同じくらいアーチャーは腰を下げて、

「そして辛い思いをさせてしまってすまない。この出会いも聖杯が導いてくれた奇跡なのだろうが志郎にとっては気が動転するほどのショックな話だったと思う」
「そんな、こと………」
「私と凜の会話も聞いてしまったのだろう?」
「………ッ!」

それで志郎の体が数秒
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