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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第30話
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…………」
一方リィン達がベルガード門付近に駐屯しているメンフィル・クロスベル連合軍の陣地のどこかにいる事を悟ったアリサとエマは辛そうな表情を浮かべた。

「…………子爵閣下、そろそろメンフィル・クロスベル連合軍に通信を。」
「御意。」
目を伏せて黙り込んだ後目を見開いたオリヴァルト皇子の指示に頷いたアルゼイド子爵がブリッジのクルーに指示を出そうとしたその時、通信の音が鳴った。
「導力通信がカレイジャスのブリッジに向けられています!相手は…………”ベルガード門”です!」
「すぐに繋いでくれ。」
通信士を務めている士官学院生の報告を聞いたアルゼイド子爵が指示を出して士官学院生が端末を操作するとモニターにはエルミナが映った!

「貴女は確か”六銃士”の一人の…………」
「エルミナさん…………」
モニターに映るエルミナを見たオリヴァルト皇子は目を丸くし、ガイウスは複雑そうな表情を浮かべた。
「”西ゼムリア通商会議”以来になりますね、オリヴァルト皇子、ミュラー少佐。それとガイウスとは約2年ぶりくらいになりますね。初対面の方々には自己紹介を…………――――――ヴァイスハイト皇帝が正妃の一人にしてクロスベル帝国軍の”総参謀”も兼ねているエルミナ・エクスです。以後見知りおきを。」
「あの女性が話にあった”六銃士”の一人…………」
「しかもクロスベル側の”総参謀”って事はメンフィル側のセシリア将軍と協力してエレボニア帝国征伐の具体的な内容を決める人物でもあるという事だね。」
「それに”正妃”という事はエルミナさんはいつの間にか結婚もしていたのか…………」
エルミナの自己紹介を聞いたアリサ達がそれぞれ驚いている中ラウラとフィーは真剣な表情で、ガイウスは呆けた表情でエルミナを見つめた。

「さて…………我々も貴方達のような”小物”に構っているような暇はあまりありませんので、早速要件を聞かせてもらいます。――――――クロスベル帝国とエレボニア帝国が戦争状態に陥っている今の状況で、何の為にクロスベルに近づいたのですか?」
(ぼ、僕達が”小物”って………!)
(まあ、エレボニア帝国軍とぶつかり合って、勝利するつもりでいる彼女達からすれば士官学院生の私達なんて”小物”なんだろうね。)
(くっ…………俺達だけならまだしも、オリヴァルト殿下まで”小物”扱いするとは、幾ら正妃とはいえ、不敬が過ぎるぞ…………!)
エルミナが自分達を”小物”扱いした事に仲間達と共に血相を変えたエリオットは不安そうな表情をし、アンゼリカは疲れた表情で呟き、ユーシスは唇を噛み締めて厳しい表情でエルミナを睨んでいた。そしてオリヴァルト皇子はエルミナにクロスベル来訪の理由を説明した。

「…………なるほど。”やはり予想通り、アルスターの件でクロスベルを訪れたので
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