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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第31話
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〜太陽の砦〜

「貴方達は一体…………」
「まあ、背後に兵士達を控えさせている事からしてクロスベルのVIP――――――もしかしたら、”六銃士”かその関係者だと思うよ。」
ヴァイス達の正体がわからないガイウスにアンゼリカは真剣な表情で自身の推測を口にし
「ええ…………アンゼリカの言っている事は当たっているわ。金髪の男性は”六銃士”の一人にしてクロスベル皇帝の一人でもある”黄金の戦王”ヴァイスハイト・ツェリンダー皇帝よ。」
「何だと…………!?」
「何でクロスベルの皇帝がこんな所に…………!?」
(ヴァイスハイト皇帝の傍にいる金髪の女性…………何となくだけど、メサイアに似ているような気がするのだけど…………)
(ひょっとしたらメサイアさんと血縁関係がある方かもしれませんね…………)
(しかもその横にいる騎士らしき女性は下半身が巨大な尻尾にしか見えない所からして、どう考えても異世界に存在する異種族の類なんでしょうね。)
サラの説明を聞いたユーシスとマキアスは驚きの声を上げ、マルギレッタに視線を向けたアリサの小声の言葉を聞いたエマはマルギレッタを見つめながら考え込み、セリーヌは目を細めてリ・アネスに視線を向けていた。

「フッ、俺に関しては自己紹介は必要なさそうだが、一応名乗っておこう。――――――クロスベル双皇帝が一人、ヴァイスハイト・ツェリンダーだ。」
「ヴァイスハイト皇帝が正妃の一人、リセル・ザイルードです。以後お見知りおきを。」
「ヴァイスハイト皇帝が側妃の一人にしてクロスベル帝国の経済方面の外交を担当しているマルギレッタ・シリオスと申します。」
「クロスベル双皇帝親衛隊副長にしてヴァイスハイト陛下の側妃の一人でもあるリ・アネスです。以後お見知りおき願います。」
(他の3人の女性はあの皇帝の妃とはね…………確かユーディットってカイエン公の娘とさっきの”六銃士”の一人もあの皇帝の妃らしいから、あの皇帝は妃を5人も娶っているから少なくてもとんでもない好色家である事は間違いないでしょうね…………)
(クッ…………ユーディット嬢だけに飽き足らず、あんなにもそれぞれ魅力的な部分があると思われる女性達を同時に娶るとは、さすがはエレボニアを滅ぼそうとする国の皇帝だけはあるね…………!)
(一体何に感心しているの、アンちゃん…………)
ヴァイス達が名乗った後ヴァイスの周りにいる女性達3人共ヴァイスの妃である事を知ったアリサ達がそれぞれ冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中セリーヌは呆れた表情で呟き、悔しがっている様子のアンゼリカの小声を聞いたトワは疲れた表情で肩を落とした。

「ハハ…………まさかこんな所で再会する事になるとはね。ヴァイスとは”西ゼムリア通商会議”以来だが…………リセルさんとは、”影の国”以来になるね。」

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