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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第29話
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同日、PM4:30――――――


〜アルスター〜

「そ、そんな…………”アルスター”が…………」
「ケルディックすらも比較にならない程の悲惨な状況だな…………」
「ああ…………この様子では生存者は絶望的かもしれん…………」
「…………そしてこの状況を作り出したのも”ハーメル”の時のようにエレボニア帝国政府の関係者と繋がりがある人物によって雇われた”猟兵”によるものなんだろうね。」
「そうね…………ひょっとしたら、”アルスター”を襲撃した超本人である猟兵達はあたしの古巣の可能性も考えられるわね…………」
襲撃の爪痕を残しているアルスターの状況を見たエリオットは悲痛そうな表情を浮かべ、ラウラとユーシスは重々しい様子を纏って呟き、フィーとサラは複雑そうな表情を浮かべた。

「……………………」
一方オリヴァルト皇子は幼少の頃にアルスターで暮らしていた当時の自分を思い返し
「ハハ…………今なら当時のレーヴェ君やヨシュア君の気持ちもよくわかるよ…………故郷が祖国によってこんな状況に陥らせられたら、誰だって心を壊すか、祖国――――――いや、世界を憎んでもおかしくないね…………」
「オリビエ…………」
やがて疲れた表情で肩を落とし、その様子をミュラーは辛そうな表情で見つめていた。
「…………とにかく、手分けして町の状況を調べつつ、生存者の有無も確認しましょう。襲撃からまだ1日も経っていないのですから、生存者がいる可能性は十分に考えられます。」
「はい…………っ!」
アルゼイド子爵の提案にトワがその場にいる全員を代表して頷いた。

その後アルスターを手分けして調べたアリサ達だったが、生存者は一人も見つからず、一端七耀教会の聖堂に集まった。



同日、PM7:30――――――

〜七耀教会・アルスター聖堂〜

「…………だめね、生存者は一人も見つからないわ…………」
「崩壊した建物も隈なく調べたけど、遺体すらも見つからない事を考えると、まさか正規軍が”証拠”を隠滅する為にも早期に処理したのか…………?」
アリサとマキアスはそれぞれ不安そうな表情を浮かべた。
「確かに襲撃があった翌日に襲撃の事実が発表された事も考えるとその可能性は十分に考えられるけど、いくつか気になる事があるのよね…………」
「ん。町のあちこちに戦闘が起こった跡が残っていた。それを考えると襲撃時、誰かが襲撃犯と戦っていた可能性は高い。」
「襲撃犯――――――恐らく猟兵とは思うが、猟兵と戦えるとなると相応の実力がある事が考えられるが幾ら何でもアルスターの民達が猟兵と戦闘をしたとは考え難いな。」
「そうですね…………可能性として考えられるとすれば、偶然アルスターに立ち寄った遊撃士やある程度戦闘能力がある旅人が義憤に駆られ
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