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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒魔術-Dark Majic- /Part4 復活のシジルさん
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まずは、シュウがアンリエッタから不吉な知らせを受け取る前にさかのぼる。



そしてティファニアも、この日はシュウではなく、クリスにアンリエッタと、憐と尾白という珍しいメンバーで帰路に立っていた。
「そうですか、先輩、今日は会長のお仕事の関係で…」
アンリエッタから、シュウはこの日一緒に帰れないことを告げられたテファはどこか残念そうにしていた。それを察したアンリエッタが彼女に謝る。
「ごめんなさいティファニア。本当なら一番信頼できる殿方とご一緒がよかったのでしょうけど」
「いえ、私自身、黒崎先輩に無理を言ったところもありますから」
「それにしても、大変だったなティファニア。黒崎先輩から聞いたぞ。同級生の男たちからミスコンへの参加をしつこく迫られてしまったのだろ?」
気遣うように言葉をかけてきたクリスに、ティファニアは頷く。実のところあの男子たちの勢いに押されるところだった。
「はい…」
「凄かったもんな。あいつらの勢い」
憐が、テファにミスコン参加を願い出て屋上まで追って来た男子生徒たちを思い出して若干の戦慄を感じた。あの連中はもはや執念で動いていたと言っていいだろう。
「けど、参加しないのかぁ…残念だな」
「尾白、もうその話はよせって。ティファニアが困ってるじゃん」
未だにテファのミスコン不参加の姿勢を残念がっていた尾白に、憐が止めるように言う。
「い、いえ…いいんです。お気になさらないで…」
人が好い性格だからか、ティファニアは尾白に慰みの言葉をかける。
「ミスコンへの参加には当然本人の意思を尊重しなければなりません。それを無視した参加の強要は許せるものではありません。明日、先生方に相談しましょう」
「ありがとうございます。会長」
「会長だなんて、畏まることはないわ。あなたと私は従姉妹同士じゃない。気軽に名前だけで呼んでほしいわ」
「私のこともクリスと呼んでほしい。アンリエッタの親族なら、私にとっても大切にしていきたいからな」
少し笑みを浮かべたテファに、アンリエッタもまたクスリと笑みを見せ、クリスも朗らかに笑みをこぼした。二人を見て、テファも自然と笑みを見せる。
「なぁ、あそこに誰かいないか?」
尾白が指を指した方角、そこに二人の女子生徒が、なぜか道の看板の影に隠れ、その向こう側を必死に食い入るように見ている姿が目に入った。
「ハルナさんとシエスタさんだわ。どうしたのかしら、あんなところに隠れて」
「なんだ、平賀ラヴァーズか…知らない子だったらお茶でも、何て言えたのに」
「尾白…」
尾白の邪な呟きに憐はまた僻みかと呆れる。男の嫉妬は醜い、などと言ってもこの男は何度でも僻み続けることだろう。
興味を抱いたのか、アンリエッタは二人に声をかける。
「二人とも、覗き見は感心しないぞ」
「ひゃ!?」
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