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転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2218話
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つも、警備兵に腕を掴まれた状態でそのような行為が出来ずにいた。
 ここで俺が迂闊に名乗り出るような真似をすれば、女2人が人質にされそうだな。
 そう判断し、向こうがこっちに気が付くよりも前に瞬動を使って一気に近づいていく。
 地面に倒れている桃色の髪の女はそのままに、青い髪の女の腕を掴んでいる警備兵の腕を蹴り、強引に外す。
 ……警備兵の手首の骨が砕ける感触が足にあったが、この状況を考えれば俺がそれを気にするような事はない。

「……ぎゃあああ!」

 手首の骨を砕かれた警備兵は、一瞬自分が何をされたのか分からなかったのだろう。
 数秒の沈黙の後で、悲鳴を上げる。
 当然そのような真似をすれば、もう1人の警備兵はこちらに拳銃を向けてくるが……それは、俺の影から伸びた影槍が拳銃を持っている手首を切断する。

「あああああああああああああああああああっ! 俺の手、手、手、手がぁっ!」

 腕の傷口から激しく血を吹き出しながら叫ぶ警備兵。
 そして、警備兵2人が瞬く間に無力化された事により、20代後半程に見える研究者の男は腰を抜かして地面に尻餅をつく。
 そんな研究者の身体を影槍で貫く……のではなく、先端が尖っていない影槍。影のロープとでも呼ぶべきもので縛って動けないようにして、ついでに騒いでいる警備兵の意識を奪ってから、改めて2人の女に視線を向け、尋ねる。

「さて、まずはこれから聞かせて貰おうか。お前達2人は、クスコとマリオンという名前でいいか?」

 そう尋ねた俺に、青い髪の女は目を大きく見開く。
 桃色の髪の女は、警戒心に満ちた視線を向けてきた。
 まぁ、自分達が強引に連れ去られようとしていたところに、いきなり俺のような存在が……それも魔法を使う存在が現れたのだから、警戒するのは当然か。
 とはいえ、今の俺は20代の姿。
 それこそ、ルナ・ジオンの建国宣言を見ている者であれば、俺が誰なのかはすぐに分かりそうなのだが……そんなに前から、TVとかを自由に見られないような生活をしていたのか?
 ともあれ、沈黙の中で最初に口を開いたのは桃色の髪の女だった

「クスコは私よ」
「となると、そっちがマリオンか。……この研究所の被検者になっていた子供達から、お前達を助けて欲しいと言われて来た」

 その言葉がもたらした説得力は、劇的だった。
 2人がこっちを見る視線から、警戒心がかなりなくなったのだ。
 完全に警戒心がなくなった訳ではないが、先程よりは大分マシだ。
 まだ若干ではあってもこっちを警戒しているのは、俺の言った事が真実かどうか分からないからというのも大きいのだろう。

「それで? 貴方はどこの誰? ジオン軍の研究所を襲うってことは、連邦軍の人?」

 クスコが強い意思を宿した視線をこち
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