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なんか異世界に勇者として召喚されたけどこのメンバーなら余裕
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れたことが嬉しくて」

「「同士よ!!」」

おっちゃんの言葉に同じように苦労しているのかリアンとジンが同士と呼び、三人で抱き合う。

「もうね、おっちゃん、ただの雇われなのにトップ以上に働いててさ。立て直しに必死になってる横でバカンス休暇なんて取りやがるのよ。一から改革させてくれたほうが楽なのに、ニと四と七だけ変えてねって感じで」

「分かる。オレも苦労して、妻の我儘も聞きつつ、合法的に処理しまくって、やっとまともになったんだよ。それでも残党と老害が多くて多くて。あと5年遅れてたらもっと大変なことになって、残党処理がやっと落ち着いてきて、そろそろ子供が欲しいと思った矢先に理解し合える人と出会えるなんて」

「見えてる地雷を撤去せずに地雷原を酔っ払って歩こうとする主人に振り回されて、ついでに敵に手榴弾まで投げつけられるのを体を張って、身銭も切って頑張って来たんだよ。もうね、オレがいくら強いからって限界はあるんだよ。別次元の魔王に普通に負けてる所を見てるはずなのに」

お互いの愚痴をずっと言い合いたいが時間が押しているのでそれだけで終える。これが出来るのも周りには少ない。

「苦労してるんだな。オレは全部上に任せてるし、回されてくる仕事もオレにあったものだけだから。他のイレイザーを用意しない分、安上がりで楽だって言ってたっけ」

「おう、絶対に苦労してるだろうからな。ちゃんと労ってやれよ」

絶対に一誠の所のアザゼルは苦労している。断言してやる。というか、どこのアザゼルも苦労していると思う。おっちゃんと一緒でなんだかんだで面倒見が良いし、責任感が強いからな。

「お遊びはそこまでにしておけ。動き出したぞ」

九十九の言うとおり、魔法陣の直上で魔力の流れが変わる。こちらの妨害に気付いたのだろう。

「十束、地脈を完全に抑えろ!!リアン、広域浄化は得意か?」

「抑えてる。経験の差で余裕すらある。奴らにはもう何も出来ないよ」

「下級霊に抑えられる前なら得意だが、今の状況なら無理だ」

「なら、街を覆うようにこいつで六芒星を描いてきてくれ。おっちゃんは中央で準備をしておく。ジン、抑えたら街を離れておけ。そこそこ痛いぞ」

「了解。ゼオン、一誠、乗り込むよ。相手の装備は全部剥ぎ取るから制圧は任せた」

「魔術はこっちで全部レジストする。一誠は確実に一人ずつ意識を狩れ」

「オッケー、禁手化」

「九十九、この場は任せる!!」

「ああ、任せると良い」

指示を出すと同時に街の中央に向かって走る。街の至る所で住人達が下級霊に襲われて倒れている。放っておけば数日で死に至るだろう。消耗具合からおっちゃん達がこっちに喚ばれる3時間ほど前位からこのような状況になったのだろう。まずいな、赤ん坊だ
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