格の差
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ー一味で立っているものはいない。
「─」
一歩、また一歩とアキトは足を進める。
アキトは地に伏した愚図を踏み付け、足場のサーキースを蹴り飛ばし、恐怖の余り腰が抜けているリリーとミュレのもとへと近付いていく。
「お、お願いします!どうか、命だけは……!」
「何でもしますから……!」
彼女達は無様な命乞いを始め、アキトに懇願する。
醜い、本当に醜い連中だ。
「あ、ああ……」
「な、何でもしますから、命だけは……」
アキトは身が竦み、涙を流す二人の首を掴み、軽々と持ち上げる。
足をふらつかせ、命乞いを始めた愚図をアキトは冷めた目で見詰めていた。
「金塊は何処だ?」
涙を流しながら彼女達は酒場を指差す。
この圧倒的不利な状況で嘘を付く理由はないだろう。
嘘ではないと確信したアキトは無造作にリリーとミュレの二人から手を放し、酒場へと足を進める。
ルフィとべラミーの戦闘も佳境に入る。
「"スプリング跳人"ー!!」
「何が"空島"!?何が"黄金郷"!?夢見る旧時代の遺物共が!」
ルフィの覇気が高まっていく。
「海賊の恥晒しが!400年前の先祖の嘘と共に溺死していろ!」
「パンチの打ち方を知ってるかって……?」
「あばよ、麦わらァ!!」
「オォ!!」
一撃
たったの拳の一振りでべラミーは地に沈む。
側頭部が陥没し、べラミーは格の差を味わい、敗北した。
「お疲れ、ルフィ」
「ん、そっちも終わったのか?」
「ああ、金塊も無事だ」
「じゃあ、帰るか」
ルフィとアキトは空へと跳躍する。
その場に残るは無残な敗北者、べラミー一味
他人の夢を嘲笑い、コケにした者の成れの果てである。
▽▲▽▲
メリー号の修復に精を出す猿山連合軍
クリケットさんは終始、貧乏揺すりを繰り返していた。
「おやっさん、さっきから貧乏揺すり半端ねェぞ……」
「心配してんだよ、あいつらのこと」
宙からルフィと共に金塊を奪還したアキトが降り立ち、帰還する。
二人とも怪我はなく、五体満足な様子だ。
「大丈夫だったか、小僧!?」
「おう、ワンパンだったぞ!」
ルフィの軽快な笑み
アキトも微笑している。
「ほら、ひし形のおっさん達の金塊だ」
「……すまねェな、小僧」
クリケットさんは金塊が詰め込まれた袋を掴み、感謝の言葉を述べる。
金塊を二度と手放さない様に強く握り締めている。
向こうではビビがアキトに詰め寄っていた。
「アキトさん、ご無事でしたか!?」
「ああ、大丈夫だ、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ