EX回:第65話(改1.5)<深海棲艦の目的>
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も反省じゃ』
恥ずかしそうに反省の弁を述べた彼。
でも悔い改めているのは彼だけでなく軍も警察関係者も同様に見えた。
(あれ?)
龍田さんも、ついに感涙か? ……後ろ向いて誤魔化しても分かるぞ。
『ただ、分からないのは……』
今度はブルネイ軍の武官だ。
『そもそも、あの深海棲艦の目的は何かね?』
この質問は誰もが抱える疑問だろう。
彼らは基本的に海上でのみ行動する。もちろん先日の境港の地上戦のように戦車など上陸作戦が可能な兵器も備えていることは分かっているが、まだ積極的に何処かを占領するという報告は聞いたことが無い。
そう思っていたらブルネイ提督が言う。
『その問題は唯一、敵との地上戦を経験し深海棲艦とも直接やり取りした経験をお持ちの美保鎮守府の司令に、お話いただきましょう』
『はい』
私はチョット焦った。
(こっちに振るのか?)
……だが考えれば当然か。
私が美保鎮守府に着任する際の敵の攻撃は特筆すべきものだ。実際、あれから鎮守府には関係各所から調査や視察依頼が相次いだ。
一時期、受付担当の大淀さんも手一杯になったくらいだ。
結局、海軍省のお達しで、以後すべての問い合わせは却下された。それからは平穏な日々が続いていたのだ。
私はポロシャツのまま立ち上がった。
『簡易な格好で大変失礼します』
一瞬注目が集まる。やはり半分呆れたような眼差しだが……仕方ない。私も腹を括った。
『正直、奴等の目的は我々にもハッキリしません。ただ私が直接、あいつらから聞いた限りでは、連中は公的な物への敵愾心……恐らく疎外感から来る既存国家体制への恨みのがあるようです』
一同は『ほおっ』と言う感嘆の声を上げた。私への見方が少し変化したようだった。
ちょっと間を置いた私。
『彼らには階級も組織も無いといってましたが……それでいて組織的な攻撃も仕掛けてきますから一種のテロ組織と見ることも出来ます』
『なるほど』
軍関係らしき男性が頷く。
私は続けた。
『あまり考えたくありませんが沈没した艦船や一部の艦娘が、その無念の思いから深海棲艦に変化するという説もあります』
『そうか……声明も何も出さないからなあ。厄介な連中だ』
警察関係の担当者が呟く。
そのとき外が急に騒がしくなった。次の瞬間バリバリという銃撃の音。
「機銃?」
……恐らくあの巡視艇だと思う。
「戦闘が行われている気配だぞ」
ブルネイ提督も立ち上がったが直ぐに頭を下げた。直後に遠くから爆破音と水柱が立つようなザバッと言う音と地響きが伝わってくる。
『噂をすれば陰、深海棲艦の連中か!』
誰かが叫んだ。同時に警察と軍の関係者は直ぐに銃を持って入口と窓へ向かう。
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