暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第109話 魔人アイゼルの願い
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 VSランス。

 その戦闘はあっさりと終わった。


「まぁ、こうなるわな」
「普段のランス殿であれば、こうも早くは終わらないでしょうが」
「当然だ。コイツとも もう長く付き合っているのだからな。この男の強さもよく知っている」
「うむ。我々の中に負傷者が出ず終えた事は良しとしよう」

 もう、ユーリは勿論、リックや清十郎、トーマも戦闘に加わる事は無かった。
 ランスの実力は認めているし、間近で見ているからこその評価だ。

 だが、今のランスは普段のランスとは程遠い。最初から、寧ろ女性陣のみで問題なかったと言える。


 トパーズの言った通り、洗脳により確かにランスの能力は飛躍的に向上したと言って良い。
 最初からそれなりに強かったランスの腕力や敏捷性、回避能力、そう身体能力の全てが更に向上したと言えるだろう。
 
 だが、戦いにおいてレベルは確かに重要な要素だと言えるが、それは明らかな格下相手に通用する事だ。レベルが高くともそのレベルの身体能力を使いこなせてこその話で、未熟者であれば通じるかもしれないが、本物の熟練者には安易には通用しない。ただ身体能力だけが上がれば勝てる、と言うのは難しいと言うのが現状。
 ただのモンスター相手であれば別だが、知性の高いモンスター達にもきつい。

 ランスが持つ数々の強い武器。それは 強運(悪運?)に加えて、頭の回転も速く状況把握能力も優れていると言う事。つまり 脳の強さと纏められる。
 更には持って生まれた天賦の才驚異的な成長速度もあるが今は置いておこう。


 勝負事に勝つ鉄則は至って単純(シンプル)。敵が最も嫌がることをやり続ける事。


 ランスは、それらを瞬時に頭に浮かべ、持ち前の行動力で実行に移す。傍から見れば卑怯、ととられるだろう。(事実、大抵言われ続けているし)だが、戦争において卑怯と言う言葉は存在しない。卑怯な相手が反則負けになるのであれば 良いがそう言うのはあり得ない。戦争はスポーツなどではないのだから。

 つまり―― ただ力の上がっただけのランスでは、相手にならないと言う事だ。意識を失っているも同然の今のランスは、平常時の半分以下かもしれない。

 

「あんぎゃーーーー!!」



 だからこうなる。

 最初の無数の剣や槌の攻撃(勿論峰打ち)そして、妙に魔力を込めた魔法の嵐。
 個の戦闘の中で、最も目を向けられたのは、フェリスと志津香の合体魔法だ。

 光と闇の魔法を合わせた凶悪極まりない魔法を放った……。私怨が非常に込められた一撃で、ランス死ぬんじゃないか? と思ってしまったのだが、殆ど誰も止める者はいなかったので、まさに日頃の行いの〜 と言うヤツである。

「らら、ランス様ぁ。ごめんなさい、ごめんな
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