暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第109話 魔人アイゼルの願い
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ですが、傍で死なせて貰いたい。今更言う様な事ではありませんが……、それを許していただきたい、と思っています」

 それを訊いて、ユーリはゆっくりと立ち上がる。

 そして、リ・ラーニングを駆使し、一度看破したアイゼルの無敵結界を抜いて アイゼルの顔面へと拳を振り切った。
 ドゴォッ! と常人であれば首が飛びかねない勢いの拳をアイゼルは受ける。そのまま地に叩きつけられる格好になった。
 頬が赤くなり……やがて、頬が少し切れたのだろう。一筋の血が流れていた。

「この馬鹿野郎が。魔王には逆らえないし、そのまま殺されるだけ。だからオレ達の傍で死ぬ? ふざけるな。ふざけるなよ! お前はホーネットに忠誠を誓ったんじゃないのか? ホーネットは魔人だ。それ以上でもそれ以下でもない。魔王の血の強制的なものではない。それでも彼女の下に付いたのは 自分で考え抜いた結果だろうが。ケイブリスではなく、ホーネットを信じたんじゃないのか!? なら、最後までその命はホーネットに預けろ! 彼女の傍にいろ! オレには、オレ達には無用だ!」

 ユーリは そう言って拳を戻す。

「……訊けば、ノスはホーネットの事を殺すだろ。元々、使徒たちに現状を聞くつもりだったが、手間が省けた。アイゼルの言葉とノスの狂信ぶりを見たら十分だ。……その怒りが彼女にまで届く」

 そして視線を上に向けた。


「――ノスを、……魔王を倒す理由がまた1つ出来たな」
 

 その強い決意が現れた表情。
 アイゼルは、頬を触りながら ユーリの顔を見た。


――殴られたのなど、一体いつ以来だろうか。


 と思うのと同時に、どうしても訊いてみたくなったことがあった。


「宜しければ…… 聞かせてもらえませんか? 貴方と――そしてホーネット様の関係を」





























〜人物紹介〜


□ ザラック

Lv21/22
技能 剣戦闘Lv0 盗人Lv1

 リーザスの赤軍の1人。メナドの事は彼女が門番時代から何かと目を向けており、その後一足飛びで副将まで昇格した彼女に嫉妬心を向けつつも、いつか絶対にモノにすると新たに持っていた。
 軍内でも公金を横領しようと画策したり、自分よりも格下と認定すると、陰湿なイジメをした後に金を巻き上げる等、人間の屑と言っていい男。因みにマリスには尻尾を掴まれており、ヘルマンの襲撃が無ければ処罰される対象だった、と言うのは別の話。あっさりとユーリに首を落とされ、何が起きたのか判らないまま生涯を閉じる。
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