第14話 会った! 別れた! 帰ってきた!!
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とにしました。アルメリアさんにはベースキャンプで待っていて貰います。ここなら『ヴァルファーレ』もいるので安心ですからね。
林の中に入って、ゴムの木を廻って容器を回収しましたが、どの容器も2/3位樹液が貯まっています。零さないように羊皮紙で蓋をしてベースキャンプまで持ち帰りました。
昨日回収しておいた樹液と一緒に、屋敷から持って来ていた大きめの瓶に集めます。合計11個の容器を使いましたが、結構な量が集まったのでゴム作りに役立つことでしょう。
後は椰子の実を20個ほど集めて此方も持って来た網に入れます。毛布とかのキャンプ用品と一緒に『ヴァルファーレ』の座席の後ろに固定しました。
キャンプの後始末もきちんとして、これで帰る準備は完了です。
「それでは、済みませんがアルメリアさんがまず座席に座ってください。」
アルメリアさんが『ヴァルファーレ』の翼を上って座席に座ります。
「これは座りやすいイスだな。体型に合わせて変形するようだ。良くできている。それでアルバートはどこに座るんだ?」
「僕は失礼してアルメリアさんの膝の上に座らせて貰います。二人乗り用の座席ではないので我慢してくださいね。」
生憎、二人乗り用の座席ではないのでこの方法でしか乗ることができません。僕も『ヴァルファーレ』の背中に上ってアルメリアさんの膝の上に座らせて貰いました。ベルトは伸びるので二人纏めて固定することができます。頭の後ろがとても柔らかいのは気にしないことにしましょう。別に役得とかではないですよ。
「それでは出発しましょう。飛び上がったら、方向を教えてください。」
アルメリアさんにはそう言って、『ヴァルファーレ』に出発の合図をします。大きな羽で羽ばたくと『ヴァルファーレ』は上昇を開始しました。500メール位で停止します。
「アルメリアさん、どっちですか?」
「……………。」
返事がありません。僕の体を包むようにしているアルメリアさんの腕を軽くたたくと反応がありました。
「アルメリアさん。大丈夫ですか?」
「ああ、済まない。まさか、こんな巨体があんなに軽々と上昇するとは思わなかったので驚いてしまった。もう大丈夫だ。このままやや南寄りに東の方に飛んでくれ。目標が見つかったら教えるから。」
いきなり垂直上昇はきつかったでしょうか。僕はすっかり慣れてしまって気にしなかったのですが、申し訳ないことをしました。
「判りました。『ヴァルファーレ』東の方へ、少し南寄りに飛んでください。」
周りには他の幻獣も見当たりません。いつも通り順調な飛行で東の方に向かいます。それほど距離を飛ぶことはないと思うのでゆっくり飛んで貰っています。
しばらくすると蛇行する河と一本の高い木が見えました。川の水がキ
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