暁 〜小説投稿サイト〜
ハルケギニアの電気工事
第14話 会った! 別れた! 帰ってきた!!
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ん。

 さて、日もだいぶ昇ってきましたから、そろそろお暇する事にしましょう。貰った荷物を着陸した草原に運ぶ途中、代表の所によってお世話になった挨拶をして村を出ます。荷物はレビテーションを使ったので楽に運ぶ事ができました。仲良くなった子供達も一緒に着いてきて見送りをしてくれるそうです。嬉しいですね。
 さてみんなの前で『ヴァルファーレ』を呼びましょう。

「『ヴァルファーレ』、おいで!」

 空が避けて咆哮と共に『ヴァルファーレ』が飛び出してきます。やっぱりみんな驚いていますね。でも僕が『ヴァルファーレ』の頭をなでてあげていると安心したのか、みんな近づいてきて羽や足を触ってみています。そのうちみんなも乗せてあげることを約束しました。
 着陸した『ヴァルファーレ』の背中に登って、荷物を纏めて座席の後ろに固定します。しっかりと固定しないと、途中で落としたりしたらもったいないですから、最後にもう一度チェックをして準備完了です。

「アルメリアさん。お世話になりました。こんなに貰ってしまって済みません。」

「なんの。助けて貰った事に比べれば大したことではない。またいつでも来ると良い。歓迎する。」

「有難うございます。ちょくちょく来させて貰いますね。それから、アルメリアさんに僕の国を見て貰いたいので自由に来られるようになるよう、僕も頑張ります。そうなったら是非来てくださいね。それでは出発します。」

 子供達には少し離れてもらって、『ヴァルファーレ』に乗り、ベルトを締めます。準備完了。
 みんなに手を振って、『ヴァルファーレ』に合図して離陸しました。ぐんぐん小さくなっていくアルメリアさんや子供達にもう一度手を振って、一路北に向かいます。

 帰りは一旦来るときに休憩した海岸に寄って休憩した他は特に寄り道もせず、3時間程度で無事に屋敷に帰ってきました。1往復して大体の地形を覚えましたから、同じ経路を使う限り迷うこともないでしょう。
 着陸する頃には帰ってきたことが伝えられたようで、母上がメアリーと一緒に迎えに来ていました。少し離れたところに二人のメイジもいます。すぐにベルトを外し『ヴァルファーレ』から降りました。

 地面に降りて振り返る前に、後から母上に抱きしめられました。

「無事で良かったわ。お帰りなさい。」

 やはり心配掛けてしまったようですね。申し訳ありません。思わず涙ぐみそうになりました。

「母上、メアリーただいま帰りました。」

「兄上、お帰りなさい。」

 メアリーも嬉しそうにしています。

 こうして、僕の生まれて初めての旅は終わりました。
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