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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica6-Cその日、王は少女になる〜Sisters of Freiheit〜
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してるイクスをスルーして自己紹介に入った。わたしはしゃがみ込んでセインの顔を結構な力を込めた両手で挟み込むと、「あいたた!? 潰れる、顔つぶれる!」って痛がった。

「ねえ、何やってるの? いきなりスカートを覗き込むとか、あなたってそんな変態さんだったっけ?」

「ち、ちが! サプラ〜イズ! サプライズだよ、シャル! オットーとディード(ふたご)が真面目な自己紹介するから、あたしくらいは明るく元気にやろうって気遣いじゃん!」

セインの顔を挟み込んだままあの子を引っ張り上げて、「はい、ここに正座」させる。腕を組んで仁王立ちしてるシャッハが「あとでシゴいてあげますね」って、セインを見下ろしながら笑顔を浮かべた。

「うげ!? ごめん、シャル、シスター! 謝るから地獄のシゴキはどうかご勘弁を!」

「あの、私は平気ですから、セインに酷い事はしないでください」

スカートの中を覗かれたっていうのにイクスはセインを即行で許すと、セインは「ごめんね〜、ありがと〜!」本気で感謝した。わたしとシャッハはイクスの優しさに免じて、しょうがなくセインを不問に処した。

「自己紹介も終わったところで、さっきから気になってた事を聞こう。シャッハ、この女の子はどちら様?」

わたし達の会話を邪魔しないように努めたのか、ただ興味が無かったのか、ずっと黙ってた女の子のことを尋ねる。

「今日から修道士見習いとして、聖王教会本部で預かろうと思っています。さぁ、挨拶を。この方はここベルカ自治領ザンクト・オルフェンを後に収める次期フライハイト家当主です」

「へぇ、そうなんだ。じゃあわたしから自己紹介! イリス・ド・シャルロッテ・フライハイトよ。今は局員優先だけど、一応は騎士団にも属してるから、ここに居るみんなと同僚になるわけだ。よろしくね♪」

女の子に向かって手を差し出しながら自己紹介すると、「シャンテ・アピニオン」って名前だけポツリと教えてくれた。わたしが差し出してる手を引っ込めないのを見て、遅れて「よろしくお願いします」って握手に応じてくれた。

「ん♪ シャッハはまぁ特訓はキツイけど頑張ってね。一緒に騎士としての仕事に出られる日を楽しみにしてるよ」

「あ・・・うん」

「じゃあわたしとイクスは母様と父様に逢いに行ってくるから、双子は戻って来るまで好きにしてて〜。イクス、こっち」

「あ、はい! 失礼します」

みんなに見送られながら、わたしとイクスは教会の中へ向かった。

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