(現代語訳)竹取物語(口語訳)2
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<妻問い(つまどひ)>
竹から生まれ、美しい女性へと成長したかぐや姫の噂は都全土にまで広がったそうな。
噂を聞きつけた日本中の男が
どうにかしてかぐや姫と結婚したい。それがダメでもせめてひと目見たい!!
と思いて翁の家の周りにはそういった男たちがうじゃうじゃと集まり、チャンスをうかがっていたそうな。
お金をたくさん持っていて、生活に余裕のある者は朝から晩まで居座っていたそうな。
『かぐや姫や、見てみなさい、そなたと結婚したいとこんなにも沢山の男たちが』
「帰ってもらってください。私は誰とも結婚するつもりはありません」
結婚のする気のないかぐや姫は誰とも会わんかった、そのうち「俺はやめるわ」と言って帰っていく人が多くなっていったそうな。
最期に残ったのは五人
【石作の皇子】
【車持の皇子】
【右大臣阿部のみむらじ】
【大納言大伴の御行】
【中納言石上の麻呂たり(ちゅうなごんいそのかみのまろたり)】
みんな身分が高く裕福で、恋に熱中できる環境にあった者たちやった。
この人たちは爺さまに直接「お嬢さん(かぐや姫)を僕にください!」と頼んだりしたけれども、「自分たちで産んだ子どもではないので、私たちからあまり強いことは言えないのです」とお断りされてもうた。
彼らはよくお祈りをした。
どうかかぐや姫と結婚できますように、と。
自分をなぐさめるために
あんな美人なのだから、いつか結婚はするはずだ。そしてそれは私だ
と思いこんだりしたそうな。
また
私はかぐや姫のことをこんなに想っている
と身振りで示しながら歩き回ったりもしたそうな。
爺さまはかぐや姫に言いなはれた。
『私はあなたのことをとても大切に思っている。
こんなに立派になるまでまで育ててきたのがその証拠だ。
だからちょっと私の言うことを聞いてはくれないか』
かぐや姫は「もちろん聞きます。聞かないわけがないでしょう。だってほんとうの親だと思っているのですから」と答えたそうな。
爺さまはうれしゅう思って言葉を続けた。
『私はもう七十歳になる。この世の男女は結婚するものだ。
だから、よい人を見つけて結婚しないか』
かぐや姫はよくわからないという表情やった。
『私が生きているうちは独身でいられるかもしれないけれども、その後はきっと女性ひとりでは生きて
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