暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
最終章:夢を追い続けて
第49話「襲撃」
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方面に散らばって撃退してちょうだい。できるだけ討ち漏らしは出さないように。念のため、倒し損ねた奴を堕とせるように、セシリアちゃんは高い所に陣取って頂戴。狙撃を任せるわ。」

「...任せてください。」

 楯無がセシリアに指示を出し、セシリアもそれを了解する。

「それでは、各自散開!死守するわよ!」

「「「はいっ!!」」」

 飛び立ち、それぞれ散らばりながら襲ってくる方面へと向かう。
 敵機は一方面だけでなく、人工島を囲うように迫ってきている。
 唯一本州の方角からは来ていないが、それでも包囲されたも同然だ。

「見えた....!」

 敵機も随分と迫っていたのか、すぐに肉眼で確認できるようになる。
 視界に入っているのだけで10機以上。相当な数だと秋十は戦慄する。

「(まずは牽制...!誰かが乗っている訳でもないから、破壊する!)」

 ライフルを展開し、大まかな狙いをつけて乱射する。
 普通なら簡単に躱されるが、数が多いため何機か被弾する。

「雑魚...とまではいかないか。でも、この程度なら...!」

 敵機が一定まで近づいた瞬間、秋十は加速してグレネードを置き土産に投げる。
 その爆発を煙幕としてさらに利用し、一気に三機を堕とす。

「行かせねぇよ。」

 一機に肉迫し、ブレードで切り裂く。
 すかさずライフルで一機の頭部を撃ち抜く。
 攻撃してきた所を“風”を宿した動きで躱し、同時に反撃で切り裂く。

「...さっきまでと数が違うな。」

 気が付けば、囲まれている。
 教師からの連絡では全体で学園にあるIS程の数だと聞いたが、これでは“一人につき”学園にあるIS程の数になっている。

「...桜さん達がどんな想いでお前らを嗾けてきているかは知らないが、ここは通さない。意志ある“翼”を、堕とせると思うな。」

 ブレードを構えなおし、秋十はそう言った。
 同時に、遠くでも戦闘の音が聞こえてくる。
 マドカ達も戦闘を開始したのだと、秋十は察した。

「....行くぞ。」

 再び敵機との間合いを詰め、秋十は交戦を続けた。





「....あれ、マドカさん...?」

 精神的疲労から眠っていたユーリが自室で目を覚ます。
 そして、同室であるマドカがいない事に気づく。

「どこに...。」

 一人では心細いのか、ユーリはふらふらと外へと探しに行く。

「....え....?」

 寮の外に出た所で、学園から少し離れた上空で何かが光っているのに気づく。

「何が...起こっているんですか...?」

 明らかに戦闘を行っている。しかも、多対一なのが見て取れた。
 急いでユーリは学園の教師を探しに行った
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