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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
妖精の世界
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透明のメインメニューウィンドウが開いた。デザインはSAOのものとほとんど同一だ。右に並ぶメニューを食い入るように見つめる。

「あ、あった……」

一番下に、《Log Out》と表示されたボタンが光っていた。試しに押してみると、《フィールドでは即時ログアウトはできませんが云々(うんぬん)》という警告メッセージと共にYes/Noというボタンが現れる。

ひとまずキリトは安堵(あんど)のため息をついた。SAOの時のように、ログアウト不可能などということにならないか、という不安に見舞われたのだ。

改めて俺と顔を合わせたキリトは、周囲を見回しながら話す。

「で、ここは一体どこなんだ?」

「……見たところ、広大な森の中心、だな」

「なんでこんなことに……。とりあえずマップを開いてみるか」

再びウィンドウに眼を落とした。ボタンに指を伸ばしかけた時、キリトはあることに気づき、ぴたりと動きを止めた。

「うあ……!?」

思わず口から短い声が漏れた。

「どうした?」

俺は傍に寄り、キリトの見るウィンドウに眼を通した。

「これは……」

ウィンドウには、《Kirito》という馴染みの名前とスプリガンなる種族名の表示。その下に生命力(ヒット)ポイント、魔力(マナ)ポイントというステータス数値がある。それぞれ400、80という、いかにも初期値然とした数字だ。ここまでは問題ない。

問題なのは、更にその下にある各種スキル欄だった。何を選択した覚えもないので、当然全て空欄と思いきや、様々なスキル名が8個も列記されているではないか。スプリガン種族の初期スキルだと思うが、それにしては数が多すぎる。キリトは欄に指先を触れさせ、スキル窓を開いて詳細に確認する。

並んでいるのは、《片手剣》やら《体術》、《武器防御》といった戦闘系スキルから《釣り》のような生活系スキルまでと一貫性がなく、その上熟練度の数値が異常だ。ほとんどのスキルが900台で、中には1000に達してマスター表示が付いているものもある。通常、MMORPG内のスキルというのは気の遠くなるような時間をかけて初めて完全習得できるもので、初期値からマックスということは絶対にあり得ない。

キリトのスキル異常を見ている内に、俺も自分のスキルがどうなっているか気になり始め、左手を振ってウィンドウを呼び出した。

自分が持つ各種スキル欄を開いて見てみると、ほぼキリトと同じく熟練度の数値が異常だった。当然、マスター表示付きのスキルもあった。ここまで見れば、自分のスキルがキリトとまったく同じ熟練度に達しているのは明白だ。

これはどう考えてもデータがバグっている。こんな森の中に飛ばされたことといい、システムが不安定なのだろう。

「おいおい大丈夫なのか
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