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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十七話 すれ違い
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時的な物だ。

「足りない…劣等感だけじゃない?じゃあ、他に何が原因で…」

確かに劣等感はあるだろう。それが焦りの原因になっているのなら。

でも、それだけであそこまで無茶をするだろうか?

「ティアナはセンターガード。将来は執務官を希望している…ん?あれ?」

何気なく呟いた事に、何かが引っかかった。

「センターガードと執務官の違いはなんだ?
センターガードは後方より支援しつつ、全体の状況を把握して指揮をする事が望まれる。
執務官は単独での戦闘が多いので、オールレンジでの対応ができる事が望ましい」

センターガードと執務官じゃ、そもそも比べる物じゃない。けど、いまティアナが力を入れているのは近接戦。

ティアナは射撃型。本格的な近接戦は苦手だ。

「射撃型のティアナが、近接戦の訓練…隊長の教導からは外れている…」

何だ?何に引っかかっているんだ?

不意に、地球でティアナが漏らした言葉を思い出した。

”訓練って言っても、基礎と基本の繰り返しで、本当に強くなっているかイマイチ分かんないし”

強くなりたい…弱点を克服したい思い…基礎と基本ばかりの教導…

つながった…つながってしまった。

「ティアナは高町隊長の教導に不満をもっている?」

言葉にしてみて、オレは確信した。

劣等感と教導への不満。それがティアナを動かしている。

「劣等感がティアナを焦らせ、教導への不満から無茶なトレーニングをする」

おそらく、間違いないだろう。

「なんで…ティアナ、お前頭いいじゃん。隊長の教導を受けて何も感じなかったのかよ…」

基礎と基本を繰り返し教えてくれる隊長は、厳しくもあったが優しかった。

チーム戦にする事によって個々の個性を見極め、ともすれば見失いがちになる目的を示してくれた。

小さい力も、集まれば大きな力になると、教導を通して隊長はオレ達に示してくれていた筈。みんなもそう感じていたと思っていた。

だけど、オレが隊長の教導から感じ取った事は、ティアナには伝わっていない。

それが、オレを虚しい気持ちにさせていた。
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