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魔王の友を持つ魔王
§XX-新年と元旦と魔王様
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で下に降りていく義妹を見て、一安心。

「あっぶねぇ。すっかり洗脳出来ないの忘れてた」

「傍から聞くとその台詞問題ありまくりですよね。マスターの好きなゲームとかにありそうじゃないですか? 義妹を洗脳して煩悩にまみれたことやるようなやつ。……まぁマスターにそこまでやる勇気ないの知ってますけど」

 バスケットから呆れたようにエルが顔を出す。しかし酷い言い様だ。

「そんな洗脳系は持ってないわ。普通の純愛ものだわ」

「真顔で返されてもドン引き以外のリアクションとれないんで私」

 本当に酷い。

「それにしても……シスコンですねぇ。洗脳まで駆使して毎年お年玉って何考えてるんですか?」

「うっさい」

 多少自覚はある。多少だけど。

「まぁいいですけど。目覚まし時計の針で洗脳って出来るんですね。私そんなの初めて見ました。あと、あけましておめでとうございます」

「あー、あけおめでした。今年もよろしく」

 このやりとりもう何百回目だろう。そう思えば

「……このやりとり何百回目ですかね?」

 同じことを返してくるキツネに笑いながら答える。

「さぁ?」

 キツネの含み笑いを背に下に降りていく。ご飯食べた後で二度寝するつもりなので着替える気は毛頭無い。リビングでにぎやかな声。これは自分が一番最後か。

「……あけましておめでとうございます。いつもお世話になってます」

 リビングを素通りして、仏壇と神棚へ。手を合わせて、祈る。今年もこの家族が幸せでありますように、と。余計なお世話だ、なんてこの家族のご先祖様から叱られるかな、などとうっすら笑いリビングへ。

「あけましておめでとうございますー」

 リビングを開けながら挨拶をし、自分の席に座る。向かいに義父、左隣に義妹、義妹の向かいに義祖母。義母はコンロの前で雑煮を盛っている。右隣に恵那がいるから恵那の向かいが義母か。

「はい、れーとさん」

 右から渡されたお茶を飲んで一息。

「ふぅ。あ、ありがとう」

「ふふっ、どういたしまして」

 感じる違和感。

「…………ん?」

 なんか一人家族じゃない人がいるような?

「どしたの? 黎斗さん?」

 不思議そうにこっちを見やる恵那。

「なんで恵那いるの!?」

「……兄さんうるさい」

「黎斗、元旦から元気だな」

「お父さん、黎斗の場合元気なんじゃなくてうるさいだけよ。ホント中学までは大人しかったのに……」

「いやいや、元気なのは良いことじゃて」

「いや待って僕の疑問は正当だ間違いなくってゆーかなんでみんな受け入れてんの」

 黎斗の記憶が正しければ昨晩はいなかった筈だ。年越しそばを食べて布団に潜りこ
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