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俺の四畳半が最近安らげない件
俺の四畳半で美少女が眠っている件
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と頭を下げた。
「えっと…木村です。えと、クラスの…」
「友達。さっきLINEで送らなかった?」
「…いや知らねぇよ!!」
「えーうっそだー…あ、やべ、ほんとに送ってないわ。てへ☆」
送ろうと思ったらおいしそうなスイーツ見つけたんだよねー、と二人は顔を見合わせた。…ていうか…。
「……知り合い……?」
「んー。自由研究がてら一緒に京都回ろうか♪ってなってねー」
「俺の部屋に居たのは…」
「ユイ寝ちゃったからさー、ちょっと買い出し。歯ブラシとか」
「焦ったよー、居ないんだもん」
「で、パパ何だっけ。この扉を通りたくば?」



……ていうか……


……ていうかさ、お前ら……


「わ――――!!!!」
我知らず大声が喉をつんざいた。娘二人がバッと身構えて俺を見た。
「焦ったわ―――!お前ら分かるか俺まじ焦ったわ―――!!!社会人生命の終焉見えたわ―――!!!儚く脆く崩れゆく砂上の楼閣見えたわ―――!!!現実怖ぇ―――!!!男の人生リスク高杉ィ―――!!!!」
なんかその辺の連中がうぞうぞ集まって来たが悲鳴というか絶叫は止まらなかった。


それはともかく。


俺は今、なんかハニカム構造なカプセルホテルの一室に身を横たえている。
あの直後、嫁から連絡が来た。今度はユイちゃんが行くからあんたはホテルに泊まりな、宿泊費分は家計から出すから、と。いやそんならこいつらがホテル行けばいいじゃん若い娘がオッサンの部屋占拠する意味わかんない、と云うと、危ないでしょ知らない人たちの所で女の子二人で!と叱られた。絶叫のかどで大家には叱られるし、咄嗟に植え込みに投げた鍵はなかなか出てこないし、晩飯はタカられるし、デザートまで別の店でご馳走させられるし…金曜日並みの疲労感だ。まだ水曜なのに。
(俺の)家まで送って、これ以降は決して外出しないように固く申し付けてカプセルホテルに転がり込んだ訳だが…あいつら、明日の晩飯はどうするんだろうか。…やっぱり、またタカりに来るのかなぁ…。


それにしても…ユイちゃんは可愛いかったなぁ…。

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