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テキはトモダチ
22. 遊びに来た理由 〜電〜
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「天龍二世、このクソ中将に自己紹介してやれ」

 ……え?  慌てて天龍さんを振り返った。

「フフ……コワイカ?」

 突然執務室にやってきた天龍さんの左肩には、天龍二世さんこと、眼帯をつけたPT子鬼さんが乗っていた。

「電行け!!!」

 突然司令官さんにそう言われた。あまりに突然のことで私は何がなんだか分からず、ただおろおろとしているだけだった。

「はわわわわわわ……え? 子鬼さ……ぇえ!?」
「連れ出せアカギ!!!」
「はい!!!」

 みんなの動きが素早すぎる。おろおろしてる私にはまるでついて行けない。何が起こってるのか分からない。ロドニーさんの声を受けて、赤城さんが私の手を取って執務室から引っ張りだしてくれたけど、私はそれに引きずられるだけだった。

「天龍さん! 彼女は!?」
「演習場だ!」
「ありがとう!」
「コワイカー!」
「さすが相棒!」

 赤城さんは私の手を握ったまま、演習場に向かって走り始めた。赤城さんと私では歩幅が違う。私が一生懸命走っても、赤城さんに追いつけない……

「赤城さん! ちょっと止まって欲しいのです! 電追いつけないのです!!」
「ダメです! 止まっちゃダメです!!」
「なんでなのです!?」
「子鬼さんを見なかったんですか!?」
「見たのです! でもなんで子鬼さんが……」
「帰ってきたんですよ!!!」

――また……こうやって……グスッ……手を繋いで、デートしてくれるか?

 やっと気付いた。子鬼さんがここにいるってことは……

「集積地さん!?」
「そうですよ! 彼女が戻ってきたんですよ!!」

 集積地さんが戻ってきた……戻ってきてくれた!!

 赤城さんに引っ張られていた手を離し、私は自力で駆けた。曲がり角を右に曲がって……玄関から外に出て……裏に回って……

「集積地さん……集積地さん……!!」

 必死に駆けた。一秒でも一瞬でも早く集積地さんに会いたくて、ただそれだけのために、心臓が破れそうになるほど必死に駆けた。

「集積地さん……早く……早く……!!」

 間宮さんの前を通り……全速力でまっすぐ走って……そして、演習場が見えた。

「壮観だクマ〜……」
「ホントですねぇ……」

 球磨さんと鳳翔さんが演習場に佇んでいるのが見えた。二人が見るその時には、今まで見たこと無いほどたくさんの深海棲艦さんたち……そして……

「集積地さん……集積地さん!!」

 陸上型の深海棲艦さんたちが乗ってきたらしいボートのそばにいた。私が作った『しゅうせきち』の名札がついた、あずき色のダサいジャージを誇らしげに着た、大好きな友達がいた! 埠頭のそばで、なんだかそわそわと周囲を見回していた。

「集積
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