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リリなのinボクらの太陽サーガ
ベルセルク
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アンデッド独特の不気味な足音が響く基地内を進んでいき、通路や階段を見つけては地下に潜っていく。道中、見たこともない様々な兵器が置かれているのを目の当たりにし、これらが一斉に動き出したらという想像をして、その脅威に二人は少々青ざめる。

「そういえば元々フェンサリルは、管理局の魔導師とも渡り合える強力な質量兵器を有してるんだったっけ」

「それがここにあるのを見ると、前の戦争で破壊された機体を何機か鹵獲してたんだろう。それで“裏”の勢力が独自に修復して、ここに保管してたって所か。用意周到な事だね」

「いつになったら、この戦いは終わるのかな……?」

「終わらせよう、僕達で。それに信頼できる仲間もいる、きっと何とかなるよ」

互いに希望を見失わないように励まし合いながら、重厚な雰囲気が増す基地内を進む。ずいぶん深い所まで行くと他と様相の異なる扉があり、それを通り抜けると光源が無いせいで真っ暗で、やけに広大な空間へたどり着いた。地下深くなのに、なぜか外の雨音がよく響く空間を警戒しながら周囲を探っていると、

―――カッ!

突然、正面左右天井至る所から無数のスポットライトが点き、ジャンゴとなのはの立つ位置に向けられる。直後、待ち伏せていた敵全てからマシンガン、バズーカ、グレネードなどのあらゆる銃火器が乱射され、二人のいた場所が煙に包まれる。まるで仇敵に復讐するかのような猛攻が続き……

「撃ち方止め!」

誰かが発した一声で止まる。轟音が基地中に反響しながら収まるのと並行して、確認のために空間の明かりもつき、煙もだんだん晴れていく。明るくなった事でこの空間が次元航行艦用ドックであり、XOFの所有するL級次元航行艦が停泊しているのが判明する。
ともあれ、何も知らない第三者がこれを見れば人の原型を留めていない二人分の死体がドックに転がっている、と考えるだろうが、実際は違った。

「危ない危ない……ビッグ・シェルが間に合って良かったよ……」

「今ほどマキナの指摘が的を射たものだと実感した事は無いや……」

桃色の魔力光に包まれながら、なのはとジャンゴは冷や汗をかいた。辛うじて無傷で済んだが、もしマキナが防御魔法を瞬時発動できるように指摘してくれなかったら、今頃二人仲良くあの世に逝っていただろうと理解していた。

しかし明かりのおかげで銃口が向けられたままなのが見えたため、防御魔法を展開したまま動けずにいた。それでも一応何が起きてもすぐ動けるよう精神的に気構えながら、敵側の様子を伺っていた。

「なるほど、耐えたか。ヴァランシアが求めた分の力は身についたらしいな」

先程静止の声が聞こえた方……次元航行艦の甲板上部、ジャンゴ達を見下ろせるような高い場所に人影が一人現れる。彼が右手を上げると、先程闇
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