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ネット通販は異世界最強なんだよ!(勘違い)・ω・`)ノ
016「妖精さん、危険地帯で屋内戦闘せり」
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緊張しながら、シルバーは洞窟に入った。
洞窟内部は暗かったが、発光している謎のコゲがあちこちに自生しており、薄らと周りを照らしている。
地面には、豚人間の死体が大量に、無造作に、転がっていた。
先ほど、手榴弾で吹き飛ばした豚人間や、内部抗争で発生した死体があちこちにあってホラーだ。

『豚の死体だらけだお』
『なに、この誰得映像』
『エルフ娘が生きていて欲しいお』

「……なるほど、この明るさなら、住居としても使える訳か」

『妖精さんの背中も発光しているお』
『綺麗だお、紫色だお』

シルバーの背中の羽も発光していた。それも薄い紫色に。
幸い、発光しているコゲと同じくらいの明るさだ。あまり目立たない。

「うん……俺の羽が発光しているのはともかく、コゲが発光しているとか、さすが異世界だよな……」

地面に生えている緑色の植物……コゲっぽい何かが、エメラルド色に発光している。

『ヒカリコゲっぽい』
『綺麗だお……自然ってすごいお……』

「発光していて……自然ってしゅごい」

『いや、ヒカリコゲはわずかな光を集めて反射しているだけで、こんなに明るい植物じゃないぞ……』
『自力で発光している……なにそれ怖い』
『このコゲを地球に持ち帰ったら、きっとノーベル級の大発見だお』
『地球のエネルギー問題を解決できるお!』

コゲのおかげで、この洞窟は一本道に近い構造なのだと、シルバーは理解できた。
途中で分岐点はあるかもしれないが、入口から遠く離れた場所に、住み着くのは不便すぎるから、そう遠くまで行かなくても良さそうだ。
女性を救出し終えたら、ネット通販でダイナマイトを購入して、洞窟の入口を吹き飛ばせば良い。それで全ての条件はオーククリアだ。
耳をゆっくり澄まして、周りを警戒しながら少しづつ、シルバーは前進する。

『ところで妖精さん』

「ん?」

『どうして妖精さんは、そんなに命を賭けるん?
銀髪ロリは可愛いけど、命を賭ける価値があるん?』

「……彼女の英雄になりたいからかな?」

『あの銀髪ロリのどこが気に入ったん?』
『リア充すぎる発言だお』

「……む、無邪気な所とか?」

『なぜ疑問形wwwwでも好感持てるわwww』
『オラ達も、動画を見て、敵を探してあげるお!』
『俺らと一緒にっ!サーチ&デストロイだ!』

「ありがとう、お前ら。
でも、お前らと会話していると、集中が途切れて、返り討ちにあいそ――」

『地面に伏せている豚がいるお!』

その言葉にすぐ反応して、シルバーは慌てて、黒い地面を見る。
豚人間の死体はあっちこっちに転がっている。
腐敗して臭い。

『妖精さん、血まみれじゃない豚がおるじゃろ?』
『怪しいお……死んだ
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