暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第19話 暗夜に潜む者
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「お、弟……? そ、ソラが……?」
 驚きを隠せない僕の言葉に、目の前で木に縛られているプレイヤーが静かに頷いた。
 その反応を見て、あらためて彼女の顔をまじまじと見る。確かに、そう言われてみるとソラの顔と重なる部分がない気がしないでもない。だが、目や鼻といった顔のパーツはそこまで似ていないから、おそらく全体の雰囲気からだろう。
「そんなにジロジロ見るなよ、キモチワルイ」
「あ、す、すみません……」
 凝視していた目の焦点をズラす。声のトーンは戦闘のときと同じで、剣のような鋭利さを取り戻していた。相手が女性だということが発覚したこともあり、なおさら背筋が伸びてしまうような気がした。何より、暗闇でもわかるほど僕を睨んでいる。
 ゴホン、とわざとらしく大きく咳払いをして空気を変える。後ろにいるキリトからの視線が振り向かずともわかった。
 もう周りはすでに真っ暗と言っていいレベルだ。あまりこんな場所で長居はしたくない。
 単刀直入に切り出そう。
「――あの、それで何で僕を攻撃してきたんですか?」
 核心的な内容を、僕は息を飲んで尋ねる。
 僕の言葉を聞いた彼女は、ピクリ、と今までとは違う反応を示した。
 だが、その意味はわからない。強いて言うのなら、訝しんでるというか……困惑しているというか……。
 僕も、そしてきっとキリトもプレイヤーの答えを待つ。
 しかし――
「――あんた、何言ってるの?」
 返ってきた言葉は、僕の想像しているものとは違った。知らず識らず口が半開きになり、言葉を失う。
「自分が何をしていたか知ってるでしょう? 知らないとは言わせないわよ。あんたが殺されかけるのは当然でしょう?」
「……え? は?」
 なぜ僕が悪いように言われているのだろうか。
「……誤魔化すつもり?」
「いや、誤魔化すも何も、僕、襲われるほどのことした記憶ないんですけど……」
「はあ?」
 本当にやっていない。
 だが、ここまで言われると本当にしてないのか、少しだけ不安になってくる。もしかして無意識にしているのかも、と思えてくる。
 僕は思わずキリトの方をゆっくりと振り返った。すると僕の気持ちを察したのか、キリトは軽く僕の方に手を置く。
「大丈夫だ。ユウは何もしてないよ。性格から考えてみても、ユウは人に迷惑をかけるような真似はしないさ」
「……そう、だよね。ありがとう」
 そうだ、僕は何もしてない。
 強いて言うとするのなら、迷宮区に引きこもりすぎて周りに心配をかけるぐらいだ。
 ということは、僕の誤った情報を流されていることになる。
「あの、逆に聞きたいんですけど、僕についてどういう情報を持ってるんですか?」
 僕の質問に迷うような素振りを一瞬見せた後、素直に答えてくれた。
「あたしが聞いたのは、フードの付い
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